ショート動画の作り方|中小企業が資産化する5ステップ

2026.06.13
SNS・動画発信

縦型の短い動画を、自社の発信に取り入れたい——。そう考える担当者が、いま増えています。それを実現するのがショート動画です。

ショート動画とは、TikTokやYouTubeショート、Instagramリールなどで配信される、縦型・60秒前後の短尺動画のことです。作り方は「企画→撮影→編集→公開→分析」の5ステップで進みます。スマホ1台でも始められ、企画と運用の型を決めれば、属人化せずに続けられます。

本記事では、ショート動画の基本、5ステップの作り方、企画と撮影と編集のコツ、運用ルール、SEOやGEOとの連動までを順に解説します。「思いつき投稿」で終わらせず、企業の資産にしていくヒントになれば嬉しく思います。

ショート動画とは|TikTok・YouTube・Instagramの違いと共通点

ショート動画とは、縦型・60秒前後の短尺動画のこと。TikTok・YouTubeショート・Instagramリールの3プラットフォームが代表例です。共通点は縦9:16の画面と短い尺。違いは尺の上限、視聴行動、検索との相性にあります。

中小企業の発信では「どこから始めるか」が悩みどころです。3つの仕様と視聴傾向を整理してから、自社が狙う入口を決めましょう。先に全体像をつかむと、後の判断がぶれません。

ショート動画3プラットフォーム比較

項目 TikTok YouTubeショート Instagramリール
推奨尺 15〜30秒 30〜60秒 15〜30秒
最大尺 最大10分 最大60秒 最大90秒
縦横比 9:16 9:16 9:16
検索との相性 △ 新規発見型 ○ Google検索表示 △ フォロワー関心型
BtoB相性

※仕様は2026年時点。詳細は各プラットフォーム公式ヘルプを参照

3プラットフォームの仕様比較

3プラットフォームは、いずれも縦9:16が標準です。尺はYouTubeショートが最大60秒、TikTokは最大10分まで拡張中、Instagramリールは最大90秒が目安です。BGMは各プラットフォーム内のライブラリ利用が推奨されます。

仕様の細部は時期によって更新されます。投稿前に最新仕様を一度公式ヘルプで確認する習慣が安全です。同じ素材を出し分けするには、最も短い尺に合わせて作るのが現実的です。

視聴行動の違いと中小企業が狙うべき入口

TikTokは若年層・新規発見型、Instagramリールは既存フォロワーの関心維持型、YouTubeショートは検索とロング動画への導線型、と覚えると整理しやすいです。狙う層と相性のよい場が、入口になります。

BtoBや専門サービス中心の中小企業は、まずYouTubeショートから始めると検索資産になりやすいです。Googleの検索結果にも表示されやすく、自社サイトとの連動が取りやすい場。BtoCや若年層向けはTikTok、ビジュアル訴求はリールが向いています。

ショート動画が中小企業の発信に向く3つの理由

理由は3つ存在します。1つ目は制作コストの低さで、スマホ1台で完結する点。2つ目は失敗のしやすさで、短尺だからこそ試行回数を稼げる点。3つ目はAI検索との相性で、文字起こしが進めば動画も引用素材として扱われ始めている点です。

「失敗を試行回数に変える」発想は、限られた人手で発信を続ける中小企業にフィットします。長尺動画と違い、1本に半日かける必要はありません。軽く出して、軽く直す姿勢こそ、続ける土台です。

ショート動画の作り方|企画から公開までの5ステップ

ショート動画の作り方は「企画→撮影→編集→公開→分析」の5ステップで整理できます。各工程の所要時間とゴールを先に決めておくと、担当者が変わっても運用が止まりません。手順の言語化が、属人化を防ぐ一歩です。

ここで紹介する5ステップは、初心者向けに30分で1本作るスタイルから、Premiere Proで本格編集するスタイルまで、共通の骨子です。順番を固定すれば、毎回の判断が軽くなるはずです。

ショート動画制作の5ステップ

1

企画

10〜15分

誰に・何を・何秒で

2

撮影

10〜20分

スマホ1台で進める

3

編集

20〜40分

カット・テロップ・BGM

4

公開

5分

投稿時間とハッシュタグ

5

分析

週1回15分

保存率・視聴維持率

ステップ1:企画(誰に・何を・何秒で)

企画では、誰に・何を・何秒で伝えるかを決めます。所要時間は10〜15分が目安。「冒頭フック」「本題」「締め」の3部構成でメモを作ると、後の撮影が短くなる傾向があります。

たとえば「経理担当向け・請求書電子化のメリット3つ・30秒」のように、対象と中身と尺を1行にまとめます。冒頭2秒で関心をつかむ言葉も、ここで決めておきます。企画の質が、再生数と保存率を左右します。

ステップ2:撮影(スマホ1台で進める手順)

撮影は、スマホの標準カメラかアプリ内カメラで進めます。所要時間は10〜20分が目安です。縦9:16で構え、自然光が当たる窓辺で、被写体の顔が中央寄りに来るように調整します。

撮影前に、画面のセーフエリアを意識しておきましょう。セーフエリアとは、テロップやUIで隠れない安全な表示領域のこと。例えば画面上下20%は隠れる前提で構図を作ります。撮り直しの少なさこそ、運用負荷を下げる近道でしょう。

ステップ3:編集(カット・テロップ・BGM)

編集はCapCutやCanva、YouTubeアプリの標準機能で進められます。所要時間は20〜40分が目安です。カット・テロップ・BGMの3点を中心に、テンプレ化して時間を短縮しましょう。

テロップは「字幕」と「強調」の2種類を使い分けます。自動字幕で字幕を作り、強調部分だけ大きい文字に差し替える流れが効率的です。BGMは各プラットフォーム内のライブラリから選ぶと、著作権の心配を減らせます。

ステップ4:公開(投稿時間とハッシュタグ)

公開は、ターゲットがスマホを開く時間帯に合わせます。BtoBなら平日朝の通勤時間や昼休み、BtoCなら夜の20〜22時が目安です。ハッシュタグは大3つ・中3つ・小3つの組み合わせが定石とされています。

カバー画像(サムネイル)は1枚で内容が伝わるよう、文字を大きめに乗せます。動画タイトルは検索KWを意識しつつ、内容と一致させてください。公開はゴールではなく出発点として扱いましょう。

ステップ5:分析(保存率・視聴維持率の見方)

分析では、再生数より「保存率」「視聴維持率」「自社サイトへの遷移」を見ます。所要時間は週1回・15分が目安です。3指標の変化を、社内テンプレに記録しておきましょう。

保存率とは、再生数に対して動画を保存したユーザーの割合です。例えば1,000回再生で30件保存なら3%です。保存は「あとで見返したい」という強い興味の証で、再生数より深い指標になります。

ショート動画 作り方に使うPCとスマホが置かれた観葉植物のあるオフィスデスク

企画の作り方|冒頭2秒で離脱を防ぐ設計

ショート動画は冒頭2秒で視聴継続が決まる、と言われています。最初に「自分に関係ある」と思わせる言葉を置くと、最後まで見られる確率が高まる傾向です。フック・本題・締めの3部構成をテンプレ化すると、安定した中身に近づくでしょう。

筆者が中小企業の発信を支援していて感じるのは、「企画を1行で決めきれない」状態のまま撮影に入ると、編集で迷走するという点。1行企画書のフォーマットを社内で共有しておくと、品質のブレが大きく減るはずです。

冒頭2秒のフックの型

冒頭2秒で使えるフックには、3つの型があります。1つ目は「質問型」(例:「請求書、まだ紙で出してませんか?」)。2つ目は「断言型」(例:「経理の残業、3分の1にできます」)。3つ目は「数字型」(例:「年間120時間、これで減ります」)です。

3つの型を、商材や情報の性質で使い分けます。質問型は気付きを促す内容に、断言型は変化の大きい打ち手に、数字型は成果が明確な事例に向いています。冒頭2秒の言葉を企画段階で確定させることが、視聴維持の起点です。

30秒〜60秒に収める構成テンプレート

ショート動画の構成は「フック2秒→本題25秒→締め3秒」の30秒テンプレが扱いやすい型です。本題はさらに「結論→理由1→具体例」の順に並べると、PREP法でまとまります。

60秒尺にする場合は本題を「結論→理由→具体例→補足」に広げます。ただし長くするほど離脱率は上がるため、まずは30秒で完結させる練習をおすすめします。短くて伝わるが、ショート動画の評価軸です。

視聴維持率を高めるテロップの入れ方

テロップは「冒頭フック」「本題のキーワード」「締めのコール・トゥ・アクション」の3箇所に入れる前提で進めます。音声を切って視聴する人にも、内容が伝わる設計です。中小企業の動画は、通勤中の無音視聴を意識しましょう。

テロップの文字は、画面の縦中央〜やや上に大きく配置します。色は背景とコントラストの強い2色に絞ると、読みやすさが上がるはずです。フォントは1つに固定して、ブランドの統一感を保ちましょう。

なお、参考になる一次情報として、YouTubeチャンネルが公開している「【最新】YouTubeショート動画の作り方・編集方法・投稿方法をまるっと解説します」(YouTubeで視聴)では、冒頭フックからテロップ配置までの最新フォーマットが詳しく紹介されています。

撮影の方法|スマホ1台で品質を上げる5つのコツ

スマホでの撮影品質は、光・音・縦構図の3要素で大半が決まります。高価な機材を揃える前に、この3要素を整えるほうが費用対効果は高いと言えます。撮影前のチェックリストを社内で共有しておきましょう。

筆者の体感では、機材より「撮影環境の固定化」が運用安定の近道。同じ場所・同じ時間帯で撮ると、明るさや音のブレが減ります。担当者交代時の引き継ぎも、ぐっと楽になるでしょう。

撮影前チェックリスト

光:自然光と室内照明の使い分け

最も影響が大きいのは光です。窓辺の自然光が当たる場所で、被写体に対し45度の方向から光が入る位置を選びます。逆光になる窓を背にした構図は、顔が暗く写るため避けます。

夜や曇りの日は、デスクライト2灯を被写体の左右に置くと、影が和らぐはずです。スマホクリップ式のLEDライトも、3,000円前後で入手できます。光が整うだけで、視聴維持率は明らかに変化します。

音:外部マイクと環境音対策

音は内蔵マイクでも撮れますが、3,000〜5,000円のスマホ用ピンマイクを1本そろえると、品質が安定します。マイクとは、音声を録音するための装置のことです。例えばラベリアマイクは襟元に挟むだけで、口元との距離を一定に保てます。

環境音対策では、エアコン・換気扇・冷蔵庫の音が入らない位置で撮ります。撮影前に5秒だけ無言で録音し、ノイズを確認する習慣が安全です。BGMで隠せる音も多いですが、台詞に重なる雑音は致命的になります。

構図:縦9:16のセーフエリアを意識する

縦9:16の画面は、上下20%にUIやテロップが重なる構造です。被写体の顔や重要な情報は、中央の60%エリアに収めます。撮影時にスマホのグリッド表示をオンにすると、構図が安定するはずです。

セーフエリアを外すと、テロップで顔が隠れたり、商品が見切れたりします。撮影画面に半透明のセーフエリアを重ねるアプリも便利です。編集で位置を直さないことが、運用速度を上げてくれます。

スマホ撮影の具体的な手順は、一次情報として「【初心者必見】YouTube ショート動画の作り方 スマホだけで超簡単に作る方法」(YouTubeで視聴)が参考になります。スマホアプリだけで完結する流れが、初心者にもわかりやすく解説されています。

編集の方法|無料アプリ3つの使い分け

ショート動画の編集アプリは、目的別に使い分けるのが定石です。CapCut・Canva・YouTubeアプリの標準機能の3つを押さえれば、未経験者でも作業を始められます。社内でアプリを揃えると、引き継ぎコストも下がるでしょう。

中小企業の発信で重視したいのは、属人化させない編集環境。誰か1人しか使えないアプリだと、運用が止まる懸念があります。3アプリのどれかに統一する判断が、長期的に効いてきます。

編集アプリ3つを比較

CapCut

速さ重視

  • テンプレ量:多い
  • 自動字幕:高精度
  • 無料範囲:広い
  • 最短10分で1本

Canva

統一感重視

  • テンプレ量:豊富
  • 自動字幕:あり
  • 無料範囲:中
  • ブランド登録可

YouTubeアプリ

手軽さ重視

  • テンプレ量:少
  • 自動字幕:あり
  • 無料範囲:完全無料
  • 撮ってそのまま投稿

CapCut:テンプレと自動字幕で速く仕上げる

CapCutは、ショート動画の編集に最適化された無料アプリです。テンプレートと自動字幕の精度が高く、最短10分で1本仕上げられます。スマホでもPCでも同じプロジェクトを編集できる点も便利です。

ただし、商用利用の可否や規約は定期的に更新されます。社内で運用する前に、利用規約を一度確認しましょう。CapCutが初めての担当者は、まず「テンプレ→差し替え→投稿」の3ステップに絞ると、迷いません。

参考になる一次情報として、「【1日30分で簡単】超初心者のためのショート動画の作り方と基礎を解説」(YouTubeで視聴)では、CapCutを使った30分制作の流れが具体的に紹介されています。

Canva:ブランドカラーで統一感を出す

Canvaは、画像デザインに強い無料ツールです。ショート動画も編集でき、ブランドカラーやロゴをテンプレに登録できます。複数担当者で発信する企業に向いています。

筆者がコントリで運用しているのも、このパターン。Canvaにブランドカラー・フォント・ロゴを登録しておけば、誰が編集しても見た目が揃います。一次情報として「ショート動画はCanvaで編集!」(YouTubeで視聴)も参考になるはずです。

YouTubeアプリ:撮ってそのまま投稿する

YouTubeアプリの標準機能でも、ショート動画は作れます。撮影→簡易編集→投稿が1アプリで完結する手軽さが強みです。専用アプリを入れたくない担当者に向いています。

機能は限定的ですが、テロップ・BGM・音量調整など基本は揃っています。本格編集はCapCutやCanva、社内テスト投稿はYouTubeアプリ、と使い分けるのも一手です。道具より頻度が、結果を分けます。

投稿と運用|中小企業が「蓄積型」に転換するルール

1本のバズより、毎週の継続が中小企業には向いています。投稿ルールと改善サイクルを文書化すると、担当者が変わっても運用が止まりません。蓄積型発信の第一歩は「決め事を書き残すこと」です。

ハッシンラボ Premiumで一貫してお伝えしているのは、SNSやショート動画は「借り物の土地」だという視点。プラットフォームの仕様変更で消える前提で、自社サイトに知見を蓄積する設計こそ、長期の資産です。

中小企業の発信運用ピラミッド

頂点:資産化 企業の蓄積資産になる
上段:月次改善 保存率・視聴維持率・遷移数を見直し
中段:週次投稿 週1〜2本を3ヶ月続ける
土台:社内テンプレ 企画書・撮影・編集・ハッシュタグの型を文書化

※土台から順に積み上げると、属人化せず長期的に続けられる

投稿頻度と曜日・時間の決め方

投稿頻度は、まず週1〜2本で3ヶ月続ける設計が現実的です。週5本投稿しても、3週で息切れする企業を多く見てきました。続けられる本数を逆算して決めることが、何よりの定着策です。

曜日と時間は、ターゲットのスマホ利用時間を起点にします。BtoBなら火・水・木の朝8時前後、BtoCなら金・土・日の20時前後が目安です。投稿スケジュールはGoogleカレンダーに登録し、社内に共有しておきます。

ハッシュタグ・カバー画像の社内テンプレ

ハッシュタグとカバー画像は、社内テンプレを作って迷いを減らします。ハッシュタグは「業界系3つ・サービス系3つ・トレンド系3つ」の9個を基本セットにします。カバー画像は文字配置とフォントを固定したテンプレを準備しましょう。

社内テンプレは、共有ドライブの1フォルダにまとめます。新しく担当に入った人が、その日のうちに1本作れる状態が理想です。テンプレ化された判断は、属人化を防いでくれます。

1ヶ月で見直す3つの指標

月次の改善では、3指標を見ます。1つ目は保存率(再生に対する保存数の割合)、2つ目は視聴維持率(動画の何%まで見られたか)、3つ目は自社サイトへの遷移数です。再生数は目安にとどめます。

3指標は、Googleスプレッドシートで月別に並べて記録します。前月比の変化を見ながら、企画の方向性を毎月微調整しましょう。記録の継続が、改善の質を決めます。

ショート動画の失敗例と改善の打ち手

ショート動画で再生数が伸びない原因は、冒頭・尺・音声の3つに集約されます。実例で原因と打ち手を整理しました。同じ失敗を繰り返さない仕組みづくりに活用してください。

ありがちなのが「企画の練り込み不足のまま量産する」パターンです。1本ずつ振り返り、共通する課題を月次で抽出すると、次の打ち手が見えてきます。

冒頭3秒で離脱される動画の共通点

冒頭3秒で離脱される動画には、共通点があります。1つ目は「自社紹介から入る」、2つ目は「結論を後半に置く」、3つ目は「テロップが小さく読めない」の3点です。多くの企業様が、この3点で離脱を生んでいます。

改善策は、冒頭2秒に視聴者ベネフィットを置くこと。「○○な人へ」「3分で○○できる方法」のように、対象と価値を1秒目で示します。テロップは画面の縦中央に大きく配置すると、読みやすさが上がるはずです。

60秒を超えて視聴維持率が下がる事例

60秒尺で作ると、視聴維持率が30〜40%台に落ちる例を多く見かけます。内容を詰めすぎて、各論が浅くなるのが原因。1本で1テーマに絞り、30秒で完結させるほうが、結果として伝わるはずです。

長く伝えたい内容は、シリーズ化で切り分けます。「請求書の電子化・準備編」「同・運用編」「同・トラブル対応編」のように、テーマを3〜5本に分けます。1本1メッセージが、ショート動画の鉄則です。

音声・テロップの欠落で機会損失する事例

意外と多いのが、テロップなしで投稿してしまうケースです。電車内や会議室で無音視聴する人を取り逃します。自動字幕の機能をオンにして、最低限の文字情報を残しましょう。

音声が小さい・ノイズが入る・BGMが大きすぎる、も離脱の原因の一つ。投稿前に、スマホで一度音量50%再生して確認しましょう。無音でも音割れでも離れられる、と覚えておくと安全です。

ショート動画とSEO・GEOの関係|検索資産にする発想

ショート動画は、単独で完結させない設計が中小企業に向いています。自社サイトの記事と連動させると、検索流入も伸びます。動画・記事・SNSを束ねる発信設計が、資産化を加速します。

SEOとは検索エンジン最適化、GEOとは生成AIエンジン最適化の略。例えばGEOは、ChatGPTやGoogle AI Overviewが回答を作るときに、自社コンテンツが引用される状態を目指す考え方です。ショート動画は、両者と相性のよい打ち手と言えます。

ショート動画と検索資産の連動サイクル

1

ショート動画

縦型30秒で認知を獲得

2

自社サイト記事

詳細解説で関心を深める

3

指名検索

ブランド名で再訪・購入意欲↑

4

AI引用

文字起こしがAI検索で評価

※4ステップが回り続けることで、SNSは「借り物」から「資産」へ転換する

YouTubeショート動画と自社サイトの連動

YouTubeショートは、Google検索結果に動画として表示されやすい場です。動画概要欄に自社サイトの関連記事URLを置くと、検索→動画→記事の導線が生まれます。記事側にも動画を埋め込むと、回遊が増えます。

中小企業の場合、最初の連動は「1動画+1記事」のセットから始めるのが現実的。同じテーマで動画と記事を作り、相互に誘導します。SEOコンテンツの作り方とあわせて取り組むと、効果が見えやすくなるはずです。

オウンドメディアとの併用で指名検索を増やす

ショート動画とオウンドメディアの併用は、指名検索を増やす効果が見込めます。指名検索とは、「会社名+サービス」「ブランド名+使い方」のような、固有名詞を含む検索のことです。例えば「○○商事 請求書システム」が指名検索にあたります。

ショート動画で認知を広げ、興味を持った人がオウンドメディアで深く知る——この流れが指名検索を生みます。指名検索は購買意欲が高く、コンバージョン率も上がりやすい層です。SNS運用の仕組み化と組み合わせると、相乗効果が出ます。

AI検索時代に動画の文字起こしが効く理由

AI検索の時代では、動画の文字起こしテキストが評価対象になりつつあります。ChatGPTやGoogle AI Overviewは、動画の音声・字幕からも情報を抽出して回答を作るから。字幕を整備した動画は、AIに引用されやすくなる傾向です。

字幕は、CapCutやYouTubeアプリの自動字幕機能で生成できます。自動字幕の精度は近年大きく上がりましたが、固有名詞や数値は手動で修正しましょう。字幕の品質こそ、AI時代の引用可能性を左右する要素。GEO対策の進め方も参考になるはずです。

よくある質問(FAQ)

ショート動画の作り方について、中小企業の発信担当者からよくいただく5つの質問をまとめました。

Q1. ショート動画はスマホだけで作れますか?

はい、企画・撮影・編集・投稿の全工程をスマホ1台で完結できます。CapCutやYouTubeアプリの標準機能で、カットやテロップ、BGM付けまで対応可能です。中小企業が始める場合、まずはスマホ1台で運用を立ち上げ、慣れてから外部マイクや三脚を追加する流れが現実的です。

Q2. ショート動画は何秒が最適ですか?

30秒前後を基準にしつつ、内容に応じて15〜60秒で調整します。視聴維持率は短いほうが高くなりやすい傾向です。一方、商品説明や事例紹介は45〜60秒のほうが伝わるケースがあります。冒頭2秒でフックを作り、本題を30秒以内に収める設計が安定します。

Q3. ショート動画はどのプラットフォームから始めるべきですか?

BtoBや専門サービスを扱う中小企業は、YouTubeショートから始めると検索資産にしやすいです。YouTubeはGoogle検索結果にも表示されやすく、自社サイトとの連動も取りやすい特長を持ちます。BtoC・若年層向けはTikTok、ビジュアル訴求はInstagramリールが向いています。

Q4. 週何本投稿すれば成果が出ますか?

中小企業の場合、まずは週1〜2本を3ヶ月継続する設計が現実的です。再生数より「保存率」「自社サイト遷移」を指標に据えると、本数よりも質の改善に集中できます。続けられる本数を逆算し、企画・撮影・編集の社内テンプレを整えることが定着のカギです。

Q5. ショート動画とSEO記事はどう連動させますか?

ショート動画で関心を引き、詳細解説は自社サイトのSEO記事に誘導する設計が有効です。動画概要欄やプロフィールに記事URLを置き、記事側にも動画を埋め込むと回遊が生まれます。AI検索時代は動画の文字起こしが評価対象になるため、字幕の整備も並行して進めましょう。

まとめ|ショート動画は「思いつき」から「仕組み」へ

ショート動画の作り方は、「企画→撮影→編集→公開→分析」の5ステップで整理できます。スマホ1台でも始められ、企画の1行化・撮影環境の固定・編集アプリの統一を社内テンプレに落とせば、属人化を防いで続けられます。

中小企業が成果を出すためには、1本のバズより毎週の継続です。投稿頻度は週1〜2本を3ヶ月、見るべき指標は再生数ではなく「保存率」「視聴維持率」「自社サイトへの遷移」の3つに絞りましょう。

そして、ショート動画は単独で完結させない設計が重要です。自社サイトの記事と連動させ、検索→動画→記事→指名検索の流れを作ると、SNSの「借り物の土地」を、企業の蓄積資産へと変えていけます。AI検索時代の引用候補になるためにも、字幕付きの動画と一次情報を含む記事をセットで育てる発想を、ぜひ取り入れてみてください。

飯塚昭博

この記事の著者

飯塚 昭博

Akihiro Iitsuka

コントリ株式会社 代表取締役

青山学院大学卒業後、自動車会社にて年間180億円規模の設備調達を担当。中小企業経営者の想いに触れる中でその価値を伝えることに使命を感じ、2023年独立。経営者インタビューメディア「コントリ」を運営し、100社以上の経営者を取材。SEO・AI活用・発信設計を通じて中小企業の「伝わる発信」を支援している。

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