直帰率を改善する方法|中小企業が読まれるサイトに変える見直し

発信戦略と仕組み化

アクセスはあるのに、1ページだけ見て帰る人が多い——。発信を続ける担当者が、気になりやすい数字です。それを示すのが直帰率です。

直帰率とは、訪れた人のうち、最初の1ページだけを見て離れた人の割合のことです。改善の基本は、冒頭で検索意図に答え、読みやすさを整え、次に読む導線を置くこと。ただし、直帰率は高いほど悪いとは限りません。ページの役割を踏まえて読むことが、何より大切です。

本記事では、直帰率の意味とGA4での変化、高くなる原因、改善の基本施策、数字を正しく読む注意点までを順に解説します。読まれるサイトへ近づくヒントとして、お役に立てれば嬉しく思います。

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直帰率とは|1ページだけ見て離れた割合

直帰率とは、サイトを訪れた人のうち、最初の1ページだけを見て離れた人の割合のことです。読者が満足したかを測る、一つの手がかりです。数字が高いほど、次のページへ進まずに帰った人が多いという意味です。

ただし、この数字の読み方には注意が必要です。高い直帰率が、いつも悪いわけではないからです。まずは意味と、GA4での変化、似た指標との違いを押さえておきましょう。土台を正しく持つと、判断を誤りません。

直帰率とは|押さえたい3つの基本

1ページで離れた割合

最初の1ページだけ見て帰った人の割合を示します。

GA4で定義が変化

エンゲージメント基準に変わり、意味が異なります。

離脱率とは別物

直帰は入口だけ。離脱はどのページからでも起こります。

直帰率の定義と読み方

直帰率は「ちょっきりつ」と読みます。サイトに来た人が、ほかのページを見ずに帰った割合を表します。たとえば100人が訪れて、60人が1ページだけで離れたなら、直帰率は60%です。

この数字は、ページが期待に応えられたかのヒントです。とはいえ、高さだけで良し悪しは決められません。1ページで疑問が解けて満足した人も、直帰として数えられるからです。数字の背景まで考える姿勢が欠かせません。

GA4で直帰率の考え方が変わった

GA4では、直帰率の定義が大きく変わりました。GA4とは、Googleが提供する新しいアクセス解析ツールのことです。旧ツールでは「1ページで離脱した割合」でしたが、GA4ではエンゲージメントを軸に測るのです。

エンゲージメントとは、読者がページに積極的に関わった状態を指します。GA4の直帰率は、その関わりがなかった訪問の割合です。つまり、同じ「直帰率」でも中身が違います。GA4の使い方とあわせて理解しておくと、混乱を避けられます。

離脱率との違い

直帰率と混同しやすいのが、離脱率です。離脱率とは、そのページを最後にサイトを離れた割合を指します。直帰が「入口の1ページで帰ること」なのに対し、離脱はどのページからでも起こるものです。

たとえば、3ページ読んでから帰った人は、直帰ではありません。しかし、最後に見たページの離脱には数えられます。入口かどうかが、両者を分ける境目です。言葉が似ているだけに、役割を分けて覚えておきましょう。

直帰率が高くなる主な原因

直帰率が高くなるのには、たいてい理由があります。多くは、検索意図とのズレ・読みにくさ・導線のなさ・表示の遅さに関わります。まず、どこが原因かを見極めましょう。

原因を確かめずに直そうとしても、空振りに終わりがちです。逆に、原因さえ分かれば、打つべき手は自然と定まるはずです。代表的な4つの原因を、順に見ていきましょう。

直帰率が高くなる4つの原因と症状
※ 原因を特定してから施策を打つと、空振りを防げます。
原因現れやすい症状
検索意図のズレ求めていた答えがなく、冒頭で戻られる。
読みにくさ文字が詰まり、読む前に敬遠されている。
導線がない次に読む案内がなく、そこで帰られる。
表示が遅い開くのに時間がかかり、待たずに去られる。

検索意図と内容がずれている

最も多い原因が、検索意図とのズレです。検索意図とは、検索した人が本当に知りたいことを指します。求めていた答えがページになければ、人はすぐ戻っていきます。

たとえば「使い方」を知りたい人に、製品の特徴ばかり並べても響きません。冒頭で「これは自分向けだ」と感じてもらえないと、離れてしまいます。期待と中身の一致こそ、引き止める出発点になるわけです。

文章が読みにくく途中で離れる

二つ目は、読みにくさです。文字がびっしり詰まっていると、読む前に気持ちが折れます。せっかく内容が良くても、見た目で敬遠されるのはもったいないことです。

段落を短く区切り、適度に図や見出しを挟むだけで印象は大きく変わるものです。スマートフォンで読んだときの見やすさも、見落とせません。読む前のハードルを下げる工夫が、滞在を支えます。

次に読む導線が用意されていない

三つ目は、導線の不足です。記事を読み終えても、次に読むものが示されていないと、人はそこで帰ってしまいます。満足していても、続きがなければ回遊は生まれません。

関連記事へのリンクや、まとめへの案内を置くと流れが生まれます。読者が自然に「次も読みたい」と思える設計が理想です。次の一歩を用意することが、サイト内の旅を続けてもらう鍵でしょう。

ページの表示が遅い

四つ目は、表示速度です。ページがなかなか開かないと、人は待たずに去っていきます。とくにスマートフォンでは、数秒の遅れが離脱につながります。

画像が重すぎないか、不要な仕掛けがないかを点検します。表示の速さは、読者への思いやりの一つでもあります。待たせない速さを保つことが、第一印象を守ってくれます。

直帰率を改善する基本施策

直帰率の改善は、原因に合わせて打ちます。結論として、冒頭の答え・読みやすさ・内部リンク・表示速度の4点を見直します。効果の出やすい順に紹介しましょう。

闇雲に直すより、前の章で見た原因に対応させるほうが効きます。一つずつ対策を重ねれば、数字は静かに動き始めます。具体的な4つの打ち手を見ていきましょう。

冒頭で検索意図に答える

まず取り組みたいのが、冒頭の見直しです。訪れた人が求める答えを、最初の数行で示します。「まず答えをお伝えすると〜です」と先に示すだけで、読み続けてもらいやすくなるはずです。

答えを記事の後ろに隠すと、たどり着く前に帰られてしまいます。検索意図を調べ、その答えを冒頭に置く意識が大切です。コンテンツ企画の方法も参考に、読者の問いから設計しましょう。

読みやすさを整える

二つ目は、読みやすさの改善です。一文を短くし、段落は3〜4行でまとめます。漢字とひらがなのバランスを整えると、ぐっと読みやすくなるものです。

見出しや図を使い、内容を視覚的に区切ることも効果的です。読者がどこに何が書いてあるかを、ひと目で把握できる形が理想です。目にやさしい構成が、最後まで読む後押しです。

関連記事への内部リンクを置く

三つ目は、内部リンクの設置です。記事の途中や終わりに、関連する記事への案内を添えます。読者が次に読みたくなる導線をつくると、回遊が生まれます。

ばらばらにリンクするより、テーマでまとめて結ぶほうが効果的です。トピッククラスターの作り方の考え方が役立ちます。関連でつなぐ設計が、サイト全体の滞在を伸ばします。

ページの表示速度を上げる

四つ目は、表示速度の改善です。重い画像は、サイズを圧縮して軽くします。使っていない機能やプラグインを減らすことも、速度の改善に役立ちます。

表示速度は、専用のツールで数値として確かめられます。改善の前後で測れば、効果がひと目で分かるはずです。SEOの効果測定と改善と同じく、計測しながら直す姿勢が成果を確実にします。

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直帰率の数字を正しく読むための注意点

直帰率は、高いほど悪いとは限りません。1ページで満足を得られた場合も、直帰として記録されます。数字を正しく読むための見方を、押さえておきましょう。

数字だけを鵜呑みにすると、判断を誤ってしまいます。大切なのは、そのページが何のためにあるかを踏まえることです。正しく読むための3つの視点を紹介します。

直帰率を正しく読む3つの視点
1

高い=悪いとは限らない

1ページで満足して帰った人も直帰に数えられます。

2

ページの役割で判断

完結型か、次の行動につなげたいかで見方を変えます。

3

GA4の新基準で見る

エンゲージメント率とあわせて立体的に読みます。

高い直帰率が必ずしも悪いわけではない

まず知っておきたいのは、高い直帰率が悪いとは限らないことです。1ページで疑問が解けて満足した人も、直帰に数えられます。たとえば、営業時間を調べて帰った人は、目的を果たしているのです。

つまり、直帰率の高さだけで失敗とは言えません。読者が満足したのか、不満で帰ったのかを区別する視点が要ります。私自身、直帰率の高い記事を慌てて直し、かえって分かりにくくした失敗があります。満足の直帰もあると、覚えておきましょう。

ページの役割で良し悪しを判断する

二つ目の視点は、ページの役割です。1ページで完結する情報記事と、次の行動につなげたいページでは、見方も変わるはずです。完結型なら直帰率が高くても問題は小さいものです。

一方、問い合わせへつなげたいページで直帰率が高ければ、見直しの対象になります。役割に応じて、目標とする数字も変えるのが自然です。ページごとの物差しを持つことが、的確な判断を支えます。

GA4の新しい基準で見る

三つ目は、GA4の基準で見ることです。前述のとおり、GA4の直帰率はエンゲージメント基準に変わりました。旧ツールの感覚のまま見ると、数字を読み違えてしまいます。

GA4では、エンゲージメント率とあわせて見るのがおすすめです。両方を並べると、読者の関わりの度合いが立体的に見えてきます。新しい基準で読む習慣が、誤解を防いでくれます。

蓄積型発信で直帰率を下げる

直帰率を下げる近道は、読者を次の記事へ自然につなぐことです。蓄積した記事どうしを結べば、サイト内を回遊してもらえます。発信の積み重ねが、ここで効いてきます。

1記事だけで勝負するより、記事群でもてなす発想が役立ちます。点ではなく面で読者を迎えるのです。3つの角度から、その方法を見ていきましょう。

蓄積型発信で直帰率を下げる3つの方法

関連記事で回遊をつくる

関連記事を次々に案内し、一つの疑問を次の興味へつなぐ。

深さで満足度を高める

一つの疑問に深く答え、「ほかも読みたい」を生む。

内部リンクを設計する

関心の流れに沿って張り、次に知りたいことへ橋を架ける。

関連記事で回遊をつくる

最初の方法は、関連記事による回遊づくりです。あるテーマを深く知りたい読者に、関連する記事を次々と案内します。一つの疑問が、次の興味へとつながっていきます。

記事が増えるほど、つなげられる相手も増えていきます。蓄積型発信が進むほど、回遊の設計も豊かになるわけです。記事群でもてなす視点が、直帰率を自然に下げてくれます。

網羅より深さで満足度を高める

二つ目は、深さを追うことです。あれもこれもと浅く触れるより、一つの疑問に深く答えるほうが満足を生みます。満足した読者は、もっと知りたいと次を求めます。

深い記事は、関連記事への自然な入り口にもなるのです。「ここまで丁寧なら、ほかも読みたい」と思ってもらえるのです。深さがもてなすという考え方を、大切にしたいところです。

内部リンクの設計を見直す

三つ目は、内部リンクの設計です。ただ数を増やすのではなく、読者の関心の流れに沿って結びます。今読んでいる記事の「次に知りたいこと」へ、橋を架けるイメージです。

私は、関連の薄いリンクを整理し、流れに沿って張り直したことで回遊が伸びた経験があります。リンクは、多さより自然さが大切です。関心の流れに沿う設計が、回遊を確かなものにします。

直帰率改善でよくある失敗と注意点

直帰率改善にも、陥りやすい失敗があります。数字だけを追う・全ページ一律に考える・母数不足で判断する、の3つです。先に知っておけば、避けられます。

失敗の多くは、数字へのとらわれから生まれます。直帰率は、あくまで読者の満足を映す一つの鏡です。代表的な3つの落とし穴を、確認しておきましょう。

直帰率改善でよくある失敗と回避策
× 失敗

数字を下げること自体が目的になる

○ 回避策

満足が先、数字は後。読者の役立ちを優先する

× 失敗

役割を無視して全ページ一律に考える

○ 回避策

ページの役割ごとに目指す数字を変える

× 失敗

アクセスが少ないのに判断を急ぐ

○ 回避策

十分な母数がたまるのを待って判断する

数字を下げること自体が目的になる

最も多い失敗が、数字下げの目的化です。直帰率を下げたいあまり、自動で別ページへ飛ばすような小細工に走ることがあります。これでは、読者の満足は置き去りです。

数字はあくまで結果であり、目的ではありません。読者の役に立てば、直帰率は後からついてきます。満足が先、数字は後という順番を、見失わないようにしましょう。

ページの役割を無視して一律に考える

二つ目は、全ページを一律に見ることです。情報記事も問い合わせページも、同じ基準で良し悪しを決めてしまいます。役割が違えば、目指す数字も違うはずです。

完結型の記事に、無理に回遊を求める必要はありません。ページごとに、何を成果とするかを決めておきます。役割ごとの基準を持つことが、的外れな改善を防ぎます。

アクセスが少ないのに判断を急ぐ

三つ目は、母数の不足です。アクセスが少ないページでは、直帰率が偶然で大きく上下します。数人の動きで、数字が極端に振れてしまうのです。

判断には、ある程度のアクセス数が前提です。数字が少ないうちは、結論を急がず様子を見ます。十分な母数を確かめてから動く冷静さが、誤りを防いでくれます。

よくある質問(FAQ)

Q. 直帰率と離脱率は何が違いますか?

直帰率は「最初の1ページだけ見て離れた人の割合」、離脱率は「そのページを最後にサイトを離れた割合」です。直帰は入口のページだけを見て帰ること、離脱はどのページからでも起こります。混同しやすいため、定義を分けて押さえておくと安心です。

Q. 直帰率は何%くらいが適正ですか?

ページの種類によって大きく変わるため、一律の正解はありません。たとえば情報を1ページで完結させる記事は、直帰率が高くても問題ない場合があります。他社と比べるより、ページの役割と自社の過去の数字を基準に見るのがおすすめです。

Q. GA4では直帰率の見方が変わったのですか?

変わりました。GA4の直帰率は、エンゲージメント(積極的な関わり)がなかった訪問の割合として定義されます。旧UAの「1ページで離脱した割合」とは考え方が異なるため、同じ数字でも意味が違う点に注意が必要です。

Q. 直帰率を下げるにはまず何をすればよいですか?

冒頭で検索意図に答えることです。訪れた人が求める答えを最初に示せば、続きを読んでもらえます。あわせて、関連記事への内部リンクを置き、次に読む道を用意します。サイト内の回遊が生まれ、直帰率は下がりやすくなるでしょう。

Q. 直帰率が高いページは必ず直すべきですか?

必ずではありません。1ページで読者の疑問が解決し、満足して帰ったなら、高い直帰率でも問題ない場合があります。アクセスが多く、本来は次の行動につなげたいページで直帰率が高いとき、優先して見直すのが現実的です。

飯塚昭博

この記事の著者

飯塚 昭博

Akihiro Iitsuka

コントリ株式会社 代表取締役

青山学院大学卒業後、自動車会社にて年間180億円規模の設備調達を担当。中小企業経営者の想いに触れる中でその価値を伝えることに使命を感じ、2023年独立。経営者インタビューメディア「コントリ」を運営し、100社以上の経営者を取材。SEO・AI活用・発信設計を通じて中小企業の「伝わる発信」を支援している。

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