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フォーム営業のやり方と文例|中小企業でも商談につながる送り方

新しい取引先を増やしたいのに、営業の人手が足りない。テレアポは断られ続け、展示会に出る予算もない。そんなお困りごとから、フォーム営業を検討する企業様は少なくありません。

フォーム営業とは、相手企業のWebサイトにある問い合わせフォームから、自社の提案を送る営業手法です。成果を分けるのは送信数ではなく、「誰に送るか」と「最初の3行」です。進め方は、リスト作成・文面づくり・送信・返信対応・効果測定の5ステップに分けられます。

もう1つの分かれ目は、受け取った担当者が社名を検索したときに何が見つかるかです。会社の考え方や事例が記事として積み上がっていれば、判断の材料を渡せます。

本記事では、フォーム営業の仕組みとメリット・デメリット、やり方の5ステップを解説します。続けて、文面の型と文例、「営業お断り」への対応、記事発信との組み合わせ方を紹介します。

少人数で営業を回す方のお役に立てれば嬉しく思います。

フォーム営業とは|問い合わせフォームから届ける営業の仕組み

フォーム営業とは、相手企業のWebサイトの問い合わせフォームに、自社の提案文を入力して送る営業手法です。代表電話のように受付で止められにくく、問い合わせを確認する部署や責任者の目に届きやすいのが特徴です。費用は主に人件費だけで、少人数の会社でも始められます。

フォーム営業の基本的な流れ
1リスト作成送る相手の企業を選ぶ
2フォーム確認相手のサイトで窓口と注意書きを見る
3入力・送信相手に合わせた文面を送る
4返信対応お礼と日程調整
5商談オンラインや対面で話す

フォーム営業の基本的な流れ

流れはシンプルです。出発点は、提案したい企業のリストづくりです。次に相手のサイトを開き、問い合わせフォームの場所と注意書きを確かめます。

そのうえで、会社名・氏名・連絡先と、提案の本文を入力して送ります。返信があれば日程を調整し、オンラインや対面で商談に進む流れです。

例えば、社員数十名の印刷会社が、地域の飲食店チェーンに販促物の提案を送る場面を考えてみましょう。相手の店舗数や季節のキャンペーンを調べてから送ると、「うちのことを見て書いてくれた」と伝わるはずです。

テレアポ・営業メールとの違い

テレアポとは、電話で商談の約束(アポイント)を取る営業手法のことです。相手の時間をその場で奪うため、忙しい時間帯ほど断られやすい面があります。

営業メールは、名刺交換などで手に入れたメールアドレスに送る方法です。アドレスを知らない相手には送れません。

フォーム営業は、相手が公開している窓口に送るため、アドレスを知らなくても届けられます。相手は都合のよいときに読めるので、電話より心理的な負担が軽い手法と言えます。

フォーム営業が向いている商材・向かない商材

向いているのは、企業が相手の商材です。例えば、業務システム、制作や採用の支援、設備の保守など、担当部署がはっきりしているものが該当します。

向いている商材と向かない商材を、カードで並べました。

フォーム営業が向いている商材・向かない商材
向いている商材
  • 業務システム
  • 制作・採用の支援
  • 設備の保守・点検
  • 研修・コンサルティング
共通点:企業が相手で、担当部署がはっきりしている
向かない商材
  • 個人向けの商品
  • その場の勢いで決まる低単価の商品
共通点:フォームの先の担当者が判断しにくい

向かないのは、個人向けの商品や、その場の勢いで決まる低単価の商品と言えます。フォームの先にいるのは会社の担当者なので、検討に時間がかかる提案ほど、相性がよいと考えています。

フォーム営業のメリットとデメリット

フォーム営業の最大のメリットは、少ない人手とコストで多くの企業に提案を届けられることです。反対にデメリットは、反応が文面と相手選びで大きく変わり、雑に送ると会社の評判まで下げてしまう点です。両面を知ったうえで、自社に合うかを判断しましょう。

フォーム営業のメリットとデメリット
メリット
  • 少ない人手で回せる
  • 空き時間に送れる
  • 担当部署や決裁者に届きやすい
  • アドレスを知らない企業にも届く
デメリット
  • 読まれずに終わる送信が多い
  • 定型文は迷惑と受け止められやすい
  • 雑に送ると会社の印象を損ねる
1通ごとに「この会社に送る理由」を書けるかが分かれ目

メリット|少ない人手とコストで、決裁者に届く可能性がある

1つ目のメリットは、人手が少なくても回せることです。電話のように相手の在席を待つ必要がなく、空き時間に少しずつ送れます。

2つ目は、届く相手です。規模の小さな会社では、問い合わせの通知を社長や役員が自分で確認している例も見られます。決裁者とは、導入を最終的に決める立場の人のことです。

実際の事例もあります。営業支援会社のStockSun株式会社が、YouTubeで公開している動画です。題名は「テレアポからフォーム営業に切り替えて商談50件創出できた理由」。

題名の50件は、商材や送り先が異なれば変わる一例として捉えましょう。

デメリット|反応は文面と相手選びで大きく変わる

一方で、多くのフォーム営業は読まれずに終わるのが現実です。受け取る側には、毎日のように似た提案が届いているからです。

さらに、一斉に送った定型文は「迷惑な営業」と受け止められがちです。受け取った側がSNSで不満を書くこともあり、会社の印象を損ねるおそれがあります。

送れば送るほど成果が出る手法ではありません。1通ごとに「この会社に送る理由」を書けるかどうかが、メリットを活かせるかの分かれ目です。

テレアポ・営業メール・フォーム営業の比較表

3つの手法の違いを、届く相手・相手の負担・必要な準備・向いている場面の4つの観点で並べました。

手法届く相手相手の負担必要な準備向いている場面
テレアポ受付で止まりやすいその場で時間を取る話す台本と電話番号のリストすぐ反応を知りたいとき
営業メールアドレスを知る相手だけ都合のよいときに読める名刺交換などで得たアドレス既に接点がある相手
フォーム営業公開窓口から担当部署へ都合のよいときに読める企業リストと相手別の文面接点のない企業への最初の提案

既に名刺交換をした相手には営業メール、接点のない企業への最初の一歩にはフォーム営業と、使い分けるのが現実的です。

フォーム営業のやり方|準備から効果測定までの5ステップ

フォーム営業のやり方は、①リスト作成、②文面づくり、③送信、④返信対応、⑤効果測定の5ステップです。成果の大半は、送信より前の「誰に送るか」を決める段階で決まると言えます。少人数でも回せる手順に落とし込んで解説します。

送る前の準備に、時間の多くを使うのがポイントです。

フォーム営業のやり方5ステップ
STEP 1リスト作成送る相手の条件を決める
STEP 2文面づくり相手ごとに一言変える
STEP 3送信注意書きを確認して送る
STEP 4返信対応担当と返信期限を決める
STEP 5効果測定送信数・返信数・商談数を記録
成果の大半は、送信より前の「誰に送るか」で決まる

ステップ1:送る相手の条件を決め、リストを作る

最初に、送る相手の条件を言葉にします。業種・地域・社員数・最近の動きの4つで考えると、迷いが減ります。

例えば「都内の小規模な工務店で、採用ページを最近更新した会社」のように絞ります。条件が細かいほど、文面に書ける「送る理由」が具体的になるからです。

リストは、表計算ソフトに会社名・URL・フォームの有無・送信日・結果を並べるだけで十分です。最初は数十社ほどから始め、反応を見て条件を見直しましょう。

ステップ2:相手ごとに一言変える文面を用意する

文面は、共通の型と、相手ごとに変える一言に分けて作ります。全文を毎回書き直すと続きません。

変える一言とは、相手のサイトやニュースを見て気づいたことです。例えば「新しく出された〇〇店の告知を拝見しました」といった一文が入るだけで、定型文の印象が薄れます。

フォーム営業の実践者が発信するYouTubeチャンネルも参考になります。チャンネル名は「フリーランスの低単価を卒業させる – ゆう」です。2025年2月には、「フォーム営業=売り込みではない」という動画が公開されました。題名のとおり、売り込みより相手の課題から書き始める考え方は、文面づくりの軸として使える視点です。

ステップ3:フォームを確認して送信する(手動とツールの使い分け)

送信の前に、フォームの周りにある注意書きを読みます。「営業目的の送信はご遠慮ください」とあれば、その会社には送りません。

入力欄の文字数制限にも注意が必要です。長い文面が途中で切れると、肝心の提案が届きません。

自動送信ツールとは、リストの企業に文面を一括で入力・送信するソフトのことです。数を増やす段階では作業を減らせますが、最初は手動で送りましょう。反応のよい型が見えてから使うほうが、失敗を小さく抑えられます。

ツールを選ぶときは、3つの機能を見ます。「営業お断り」の表示を見つけて除外できるか。相手ごとに一言を差し込めるか。送信履歴と返信を記録できるか、の3点です。

ステップ4:返信への対応を決めておく

返信が来たときに慌てないよう、担当者と返信の期限を先に決めます。目安は、営業日の翌日までの返信です。

返信には、商談の希望だけでなく「今は不要」「資料だけほしい」もあります。断りの返信にも、お礼と「リストから外す」旨を返すと、会社の印象を損ねません。

ステップ5:送信数・返信数・商談数を記録して見直す

最後は記録です。送信数・返信数・商談数の3つを、週ごとに表へ残します。

数字がたまると、どの業種や文面の反応がよいかが見えてきます。同じチャンネルの動画「1ヶ月で法人とのアポ30件獲得するためにやったこと」(2024年11月公開)も参考になるでしょう。具体的な取り組みは動画でご確認ください。記録こそが、次の1通を良くする材料です。

返信率を上げるフォーム営業の文面|件名・本文の型と文例

返信率を上げる文面は、最初の3行で「自分宛ての連絡だ」と伝わるものです。長い会社紹介や、いきなりの売り込みは読み飛ばされます。件名と本文の型を決め、相手ごとの一言を足す形で書きましょう。

件名は「相手の名前+相手のメリット」で書く

件名には、相手の会社名と、相手にとっての得を入れます。自社の商品名から始めると、広告と判断されやすいためです。

例えば「〇〇株式会社様|採用ページの応募を増やす記事づくりのご提案」のような形です。件名欄がないフォームでは、本文の1行目を件名の代わりにします。

本文の型|宛名・送った理由・提案・根拠・次の一歩

本文は5つの部品で組み立てます。宛名、送った理由、提案、根拠、次の一歩の順です。

フォーム営業の本文の型(5つの部品)
1宛名会社名と、分かれば部署名
2送った理由相手のサイトやニュースで気づいたこと
3提案相手の課題に対して何ができるか1~2文
4根拠近い業種の事例や、参考になる記事のURL
5次の一歩15分のオンライン面談など小さな依頼
いちばん大切なのは「送った理由」

中でも大切なのは「送った理由」です。ここが具体的なほど、一斉送信ではないと伝わります。

最後の「次の一歩」は、相手が気軽に答えられる小さな依頼にします。「ご興味があれば、15分ほどオンラインでお話しできませんか」程度で十分です。

文例|サービス紹介の依頼を1回で終わらせない書き方

型に沿った文例を紹介します。小さな制作会社が、地域の工務店に送る想定です。

文例:工務店あてのフォーム営業

〇〇工務店 ご担当者様。突然のご連絡失礼いたします。株式会社△△の山田と申します。

御社のサイトで、平屋の施工事例を毎月更新されているのを拝見しました。事例の一つひとつに、施主様の声が丁寧に書かれている点が印象に残りました。

当社は、工務店の施工事例を検索で見つかる記事に整える支援をしています。近い規模の工務店での進め方を、記事にまとめて公開しています(URL)。

ご関心があれば、15分ほどオンラインでお話しできませんか。不要でしたら、このままご放念ください。

読まれない文面の特徴と直し方

読まれない文面には、共通点が3つ存在します。宛名がない、会社紹介から始まる、どの会社にも送れる内容になっている、の3つです。

直し方は、先頭に「送った理由」を移すことです。会社紹介は最後の署名に1行あれば足ります。

読まれない文面と、直したあとの文面を並べると違いが分かります。

読まれない文面と読まれる文面
Before:読まれない文面
  • 「弊社は〇〇を提供する会社です。」
  • 「多くの企業様に導入いただいています。」
  • 「ぜひ一度ご紹介の機会を…」
会社紹介から始まり、どの会社にも送れる内容
After:読まれる文面
  • 「御社の施工事例ページを拝見しました。」
  • 「事例を検索で見つけてもらう工夫について」
  • 「近い規模の工務店の進め方をまとめた記事をお送りします。」
送った理由から始まり、詳しい内容は記事に任せる

もう1つは長さです。スマートフォンで開いて、1画面に収まる量を目安にしましょう。伝えたいことが多いときほど、詳しい内容は記事のURLに任せます。

フォーム営業の注意点|「営業お断り」とルール・マナー

フォーム営業で守りたいのは、相手が示した意思を尊重することです。「営業お断り」と書かれたフォームには送らず、送信者の情報を正しく明記し、同じ相手への繰り返しの送信を避けます。法律の解釈より先に、受け取る側の負担を考えましょう。

送信前に確かめたい項目を、チェックリストにまとめました。

フォーム営業を送る前のチェックリスト
  • フォームに「営業お断り」の表示がないか
  • 会社名・氏名・連絡先を正しく書いたか
  • 相手ごとの「送った理由」を1文入れたか
  • 入力欄の文字数に収まっているか
  • 同じ相手に最近送っていないか
  • 深夜・休日の送信になっていないか

「営業お断り」と書かれたフォームには送らない

問い合わせフォームに「営業目的のご連絡はお断りします」と書く企業もあります。この表示がある会社には送らないのが基本です。

表示を無視して送ると、相手の窓口業務を妨げます。社名で検索されたときの評判にも響くため、リストの段階で除外しておきましょう。

特定電子メール法との関係と、送信者情報の明記

特定電子メール法とは、広告や宣伝のメールを送るときのルールを定めた法律です。例えば、受け取る人の同意を得ることや、送信者の情報の表示が定められています。

この法律が対象とする「電子メール」は、総務省令で定める通信方式に限られます。具体的には、SMTP方式のメールと、電話番号あてに送るSMSです(e-Gov法令検索)。

SMTP方式とは、普段使うメールソフトがメールを送る標準の仕組みのことです。SMSは、携帯電話の番号あてに送る短いメッセージを指します。Webフォームはどちらとも異なる仕組みのため、対象外とする解説が多く見られます。

ただし、公式に「対象外」と明言した文書は、執筆時点で確認できていません。運用は、総務省と消費者庁の特定電子メールの送信等に関するガイドラインで示されています。

そのうえで、会社名・氏名・連絡先を正しく書き、断りの連絡には速やかに応じる運用を、法律と同じ水準で守りましょう。

同じ相手への送信回数とタイミング

同じ相手に何度も送るのは避けます。再送するなら、期間を空けて1回までにとどめましょう。

再送するときは、前回と違う情報を添えます。新しい事例や記事のURLなど、相手にとって読む理由がある内容に差し替えます。

送る時間帯にも気を配りましょう。深夜や休日の送信は、自動送信だと受け止められやすいからです。

自動送信ツールを使うときの注意

自動送信ツールを使う場合は、「営業お断り」の表示を見落とさない設定や確認の手順を用意します。一括で送ると、除外すべき会社にも届いてしまうからです。

また、ツール任せにすると「送った理由」の一言が抜け落ちがちです。ツールは送信の手間を減らす道具であり、文面の質を上げる道具ではありません。

フォーム営業と記事発信を組み合わせる|送るたびに信頼が残る仕組み

フォーム営業は、送った瞬間に読まれなければ流れて消える「フロー型」の手法です。フロー型とは、その場で読まれて終わる情報のことで、積み上がる「ストック型」の反対を指します。

受け取った担当者は、送り主の社名を検索して判断します。記事などの発信を組み合わせると、返信がなかった相手にも会社の考えが残ります。送るたびに信頼が積み上がる、蓄積型の営業に変えていきましょう。

フォーム営業と記事発信の循環
1記事を書く相手の課題に答える記事を用意
2URLを添える本文に記事を1本だけ添える
3関心を知る返信や質問から相手の関心をつかむ
4新しい記事によく受ける質問を記事にする
4のあと1に戻る:送るたびに会社の資産が積み上がる

受け取った担当者は、まず社名を検索する

私はコントリの代表として、中小企業の発信を支援する立場にいます。自社に届く営業連絡で気になった提案があると、まず送り主の社名を検索します。受け取る側に立つと、自然にとる行動です。

検索して出てくるのが会社概要のページだけだと、判断の材料がありません。一方で、その会社の考え方や支援の事例が記事で読めると、話を聞いてみようかという気持ちになります。

受け取る側の担当者も、上司に「この会社と話してみたい」と説明しなければなりません。説明の材料になる情報が見つかるかどうかが、返信の分かれ目です。

送信元を検索したときの印象の違い
Before:記事がない会社
  • 社名を検索しても会社概要しか出てこない
  • 「どんな会社か分からない」
  • 返信を見送る
After:記事がある会社
  • 考え方や事例の記事が複数見つかる
  • 「話を聞いてみたい」
  • 返信・商談へ

会社の考え方や事例が読める会社は信頼されやすい

信頼の材料になるのは、売り込みのページではありません。お客様の課題をどう解決したかを書いた事例や、業界の悩みに答える記事です。

例えば、工務店向けの支援をしている会社なら、「施工事例を検索で見つけてもらう書き方」のような記事が役立ちます。読んだ担当者は、提案の中身を理解したうえで返信を検討しやすくなるはずです。

事例記事の作り方は「導入事例の書き方|中小企業が受注につなげる7ステップ」で詳しく紹介しています。

自社に届くフォーム営業を、文面づくりの教材にする

発信担当者の方は、自社に届く営業連絡を受け取る立場でもあるはずです。届いた連絡を「読みたくなったもの」と「読み飛ばしたもの」に分けてみましょう。

私の実感では、読みたくなった連絡には共通点があります。宛名が正しく、送った理由が具体的で、詳しい情報は記事に任せている点です。

受け取る側の実感は、自社が送る文面を直すいちばんの教材です。

本文には売り込みの代わりに、役立つ記事を1本添える

本文の「根拠」の部品には、商品ページではなく、相手の課題に答える記事のURLを1本添えます。読む理由がはっきりするため、クリックされやすいと考えています。

記事なら、返信がなかった相手にも役立つ情報として残ります。その場で商談にならなくても、半年後に課題が表面化したとき、記事を思い出して連絡をくれる流れが生まれます。

業界ごとの事例記事を用意し、送り先に合わせて選ぶ

送り先の業界ごとに、近い事例の記事を用意しておくと、文面の説得力が増します。工務店には工務店、製造業には製造業の事例を添えるイメージです。

最初から全業界をそろえる必要はありません。反応のよい業界から1本ずつ増やしていけば十分です。

事例記事の構成は「導入事例テンプレート|BtoBで問い合わせにつながる構成と書き方」を参考にしてください。

よく受ける質問を記事にし、返信後の説明を短くする

返信が来ると、似た質問を何度も受けます。費用の考え方や、導入までの期間などです。

こうした質問への答えを記事にしておけば、商談前に読んでもらえます。商談の時間を、相手固有の課題を聞くことに使えるようになるのが利点です。

記事をためる場所として、自社サイトを育てる考え方も解説しています。「BtoBオウンドメディアの始め方|中小企業が成果を出す設計と運用7原則」をご覧ください。

反応のよかった文面を、記事やサイトの言葉にも活かす

フォーム営業の記録は、言葉の実験結果とも言えます。反応のよかった件名や「送った理由」の書き方は、相手に響く言葉の証拠です。

その言葉を、記事のタイトルやサービスページの説明に活かしましょう。検索から訪れる見込み客にも、同じ言葉が届き始めます。

営業と発信を別々の仕事にせず、互いの材料にする。この循環こそ、少人数の会社が営業の力を蓄えていく方法です。BtoBの集客全体の考え方は「BtoBマーケティングとは|BtoCとの違いと基本の全体像」もあわせてご覧ください。

よくある質問

フォーム営業について、始める前によく寄せられる質問にお答えします。

フォーム営業は違法ですか?

フォーム営業そのものを一律に禁じる法律は見当たりません。特定電子メール法の「電子メール」は、SMTP方式のメールとSMSに限られます。そのためWebフォームは対象外とする解説が多く見られます。ただし公式に明言した文書は確認できていないため、「営業お断り」の表示を守り、送信者情報を正しく書く運用を続けましょう。

フォーム営業の返信率はどのくらいですか?

公的な統計はなく、商材・送る相手・文面によって大きく変わります。相場の数字を追うより、自社の送信数・返信数・商談数を記録し、文面と送り先を少しずつ見直すほうが、改善への近道です。

自動送信ツールは使ったほうがよいですか?

送信数を増やしたい段階では、作業時間を減らせます。ただし、相手ごとの一言が入らない一斉送信は読まれにくく、「営業お断り」のフォームへ誤って送るおそれもあります。手動で反応のよい型を見つけてから、ツールを検討する順番がおすすめです。

返信がない相手に、もう一度送ってもよいですか?

再送するなら、期間を空けて1回までにとどめましょう。前回と違う情報、例えば新しい事例や記事のURLを添えると、読む理由が生まれます。同じ文面を何度も送ると、迷惑と受け取られます。

フォーム営業は1日に何件くらい送ればよいですか?

決まった件数はありません。最初は1日数件でも、相手ごとの一言を入れて丁寧に送るほうが、反応のよい型を早く見つけられます。型が固まってから件数を増やしましょう。

まとめ|フォーム営業は「誰に送るか」と「検索されたときの中身」で決まる

フォーム営業は、問い合わせフォームから自社の提案を送る営業手法です。少人数でも始められる一方、反応は相手選びと文面で大きく変わります。リスト作成・文面づくり・送信・返信対応・効果測定の5ステップで、少しずつ改善していきましょう。

文面は、宛名・送った理由・提案・根拠・次の一歩の型で組み立てます。「営業お断り」の表示を守り、送信者情報を正しく書くことは、法律の解釈にかかわらず守りたいマナーです。

そして、受け取った担当者は社名を検索します。会社の考え方や事例を記事として積み上げておけば、1通のフォーム営業が、会社の信頼を伝える入口に変わっていきます。

まずは数十社のリストを作り、1通目に「送った理由」を1文入れて送ってみましょう。あわせて、添える記事を1本書いておく。そこから、送るたびに資産が増える蓄積型の営業が始まります。

飯塚昭博

この記事の著者

飯塚 昭博

Akihiro Iitsuka

コントリ株式会社 代表取締役

青山学院大学卒業後、自動車会社にて年間180億円規模の設備調達を担当。中小企業経営者の想いに触れる中でその価値を伝えることに使命を感じ、2023年独立。経営者インタビューメディア「コントリ」を運営し、経営者の方々への取材を重ねている。SEO・AI活用・発信設計を通じて中小企業の「伝わる発信」を支援している。

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