ChatGPT広告の日本開始|中小企業が迷わない3つの判断軸

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ChatGPTに広告が出ると聞いて、自社の発信やAI対策をどう変えるべきか迷っていませんか。多くの企業様が、広告とAI対策の違いが分からないまま、予算の置き場所に悩まれています。

ChatGPT広告とは、ChatGPTの回答の下に表示される、有料のスポンサー枠のことです。OpenAIの公式ページは、日本を含む5か国で2026年8月11日付で提供を開始したと記しています。表示されるのは、無料プランとGoプランにログインしている成人です。

広告は回答の内容に影響しないと、OpenAIは説明しています。つまり、広告を出しても、回答の中で自社が紹介されるようにはなりません。

本記事では、仕組み、日本での開始時期、出稿の方法、AI対策との違い、中小企業が判断する3つの軸を順に解説します。予算の使い方を決める材料として、お役に立てば嬉しく思います。

ChatGPT広告とは|回答の下に出るスポンサー枠の仕組み

ChatGPT広告は、ChatGPTが回答を終えた後、その下に表示される広告です。広告には「スポンサー提供」であることが明示され、通常の回答と見た目で区別されます。例えば、レシピを調べている人にミールキットの広告が出るように、会話の話題に合わせて選ばれる仕組みです。まずは見え方と、回答への影響の有無を押さえておきましょう。

ChatGPTの回答画面と広告枠のイメージ
通常の回答回答は、広告の影響を受けず、利用者に役立つ内容で決まります
↓ 回答のあとに、別枠で表示されます
スポンサー
1 広告主名広告を出す事業者の名前
2 ロゴ(ファビコン)事業者のロゴ画像
3 見出し広告のタイトル
4 説明文広告の短い説明
5 ランディングページクリックした先のページ
6 画像広告に添える画像
出典:OpenAIヘルプ「Ads in ChatGPT: The Basics」(2026年10月確認)

広告の見え方と構成要素

広告は、回答の下に1つのまとまりとして表示されます。OpenAIのヘルプによると(2026年10月確認)、広告は6つの要素で構成されます。広告主名、ロゴ(ファビコン)、見出し、説明文、ランディングページ(クリック先のページ)、画像です。

どの広告を出すかは、会話の文脈をもとに決まります。個人設定が有効な利用者には、広告のために使う一部の情報も加わります。

広告主は「文脈のヒント」を設定できます。文脈のヒントとは、どんな話題の会話で出したいかを伝える設定のことです。例えば、「時短の夕食」といった話題を指定します。ただし、検索広告のような完全一致のキーワードではなく、配信が約束されるものでもありません。

回答への影響と会話のプライバシー

広告は、ChatGPTの回答に影響しません。OpenAIは「回答の独立性」を原則に掲げています。広告が出る場合も、回答は利用者にとって最も役立つ内容で決まる、という立場です。

会話の内容は、広告主に共有されません。広告主は、チャット、履歴、メモリ、個人情報に触れられず、受け取るのは表示回数やクリック数などの集計データのみです。健康、メンタルヘルス、政治といった繊細な話題では、広告は表示されません。18歳未満と判断されたアカウントにも出ません。

OpenAIは、2026年3月の更新で初期の結果にも触れています。消費者の信頼指標への影響は見られず、広告の非表示率も低いと述べています。ただし、これは運営側の発表です。第三者による検証は、本記事の執筆時点で確認できていません。

ChatGPT広告のプライバシーの仕組み(4つのポイント)
1広告主は会話に触れない
チャット、履歴、メモリ、個人情報に、広告主はアクセスできません
2受け取るのは集計データのみ
広告主が見られるのは、表示回数やクリック数などの集計された情報です
3繊細な話題では出さない
健康、メンタルヘルス、政治などの話題を扱う会話では、広告を表示しません
418歳未満には出さない
18歳未満と申告した人、または判断されたアカウントには表示しません
出典:OpenAI「ChatGPTでの広告のテスト」2026年2月(8月11日更新)

日本での開始時期|OpenAI公式と国内報道の日付のずれ

日本の開始時期は、資料によって日付が異なります。公式ページは2026年8月11日付で提供開始と記載しています。国内の代理店と報道は、6月の動きを伝えています(出典:OpenAI公式ページ、アドタイムス)。どれを基準にするかで見える景色が変わるため、一次情報から順に確かめました。本記事では、公式の更新履歴を軸に、国内の動きを重ねて時系列で読み解きます。

ChatGPT広告の日本での開始までの流れ
公式OpenAI公式ページの記載 報道国内の代理店発表・報道
2026年2月9日公式米国でテストを開始(無料・Goプランの成人が対象)
3月26日公式米国以外への展開を予告(カナダ・オーストラリア・ニュージーランドから)
5月7日公式英国・メキシコ・ブラジル・日本・韓国への拡大を予告
6月18日報道電通デジタル・Hakuhodo DY ONE・サイバーエージェントが、取り扱いや運用支援の開始を発表
6月22日以降報道日本での広告の表示が始まる見通し
8月11日公式公式ページに「日本を含む5か国で提供を開始」と記載
出典:OpenAI「ChatGPTでの広告のテスト」(2026年8月11日更新)、アドタイムス(2026年6月)

公式ページの記載(2026年8月11日更新)

OpenAIの「ChatGPTでの広告のテスト」ページには、更新履歴が残されています。2026年2月9日に、米国でテストを開始しました。3月26日の更新では、米国以外への展開を予告しました。まず、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドで試験導入すると記しています。

5月7日には、英国、メキシコ、ブラジル、日本、韓国での拡大を、数週間以内に予定していると更新しました。そして8月11日に、これらの国で提供を開始したと記されています。今年中に、さらに多くの市場へ広げる方針も、同じページにあります。

私は、開始日を記事にする前に、この公式ページを開いて確認しました。日本の広告を伝える記事の多くが6月の日付を使っていたため、公式の更新履歴と突き合わせる必要があったからです。

国内の代理店発表と報道(2026年6月)

国内では、2026年6月18日に3社が取り扱いや運用支援の開始を発表しました。電通デジタル、Hakuhodo DY ONE、サイバーエージェントです。出典:アドタイムスの報道によると、電通デジタルは方針の策定から導入・実装までを支援します。サイバーエージェントは、広告素材の生成や、販売・運用の支援を行うとされています。

同じ記事は、日本での表示が6月22日以降に始まる見通しだと報じています。つまり、6月は「国内の受け入れ体制と表示開始の見通し」、8月は「公式による提供開始の記載」と読み分けられます。本記事では、開始時期を6月下旬から8月にかけて段階的に広がったと捉えます。

誰に表示されるのか|対象プランと表示されない条件

広告が表示されるのは、無料プランとGoプランにログインしている成人です。Plus、Pro、Business、Enterprise、Educationの各プランには出ません。出典は、OpenAIの公表データ(2026年2月・8月11日更新)です。顧客の利用状況を考える際、まずこの範囲を押さえておきましょう。有料プランで仕事に使う層には、広告が届きにくい仕組みだからです。

ChatGPT広告が表示される人・されない人
表示される
○無料プランでログインしている成人
○Goプランでログインしている成人
表示されない
×Plus・Pro・Business・Enterprise・Educationの各プラン
×18歳未満と判断されたアカウント
×健康・メンタルヘルス・政治などの話題の会話
表示は「どの人に」と「どの話題で」の2つの条件が重なって決まります。
出典:OpenAI「ChatGPTでの広告のテスト」2026年2月(8月11日更新)

表示される人・されない人

表示の対象と、非表示の条件を、図にまとめました。無料プランとGoプランの利用者のうち、ログインしている成人が対象です。ログインしていない利用者は、対象外です。

18歳未満と申告した人や、18歳未満と判断されたアカウントにも、広告は届きません。また、利用者が成人でも、健康や政治といった繊細な話題の会話では、広告は表示されません。つまり、「どの人に」と「どの話題で」の2つの条件が重なって、表示が決まります。

広告を表示させたくない人の選択肢

利用者側にも選択肢があります。広告は非表示にできますし、広告が表示される理由の確認、広告データの削除、個人設定の管理も可能です。

無料プランで広告をオプトアウト(拒否の設定)することもできます。ただし、その場合は1日の無料メッセージ数が減る仕組みです。広告を見たくない利用者は、有料プランへ移るか、無料のまま広告を受け入れるかを選ぶことになります。

つまり、有料プランの利用者が多い顧客層には、広告が届きません。自社の顧客がどのプランでChatGPTを使うかは、判断の入り口です。

出稿の方法と課金の仕組み|管理画面・代理店・入札

出稿には、セルフサービスの管理画面(Ads Manager)を使う方法と、代理店に依頼する方法があります。日本は、セルフサービスの対応国に含まれています。課金は、表示回数かクリックが基本です。

大企業向けには、OpenAIの広告チームへの相談窓口も用意されています。ここでは、中小企業が自社で出稿する場合の流れを見ていきます。

ChatGPT広告の出稿までの5ステップ
STEP 1ads.openai.comでアカウントを登録
STEP 2広告とキャンペーンを作成
STEP 3請求(クレジットカード)を設定
STEP 4審査
STEP 5配信を開始
登録時に決めた国・通貨・タイムゾーンは、登録後に変更できません。広告は審査を通過すると配信が始まります。
出典:OpenAIヘルプ「Ads Manager Account Setup」「Create Campaigns for ChatGPT Ads」(2026年10月確認)

Ads Managerで出稿するときの条件

Ads Managerとは、OpenAIが提供する広告の管理画面のことです。例えば、広告の作成、予算の設定、成果の確認を、ここで行います。登録は ads.openai.com から、ChatGPTと同じアカウントで始めます(手順の公式ヘルプ)。

条件は2つです。まず、広告を出す法人と請求先が、対応国に所在していること。次に、国、通貨、タイムゾーンを登録時に決める点です。これらは、登録後に変更できない設定です。

請求にはクレジットカードの登録が必要で、広告は審査を通過した後に配信がスタートします。複数の事業を扱う場合は、事業ごとに別のアカウントを作る運用が案内されています。

課金方式|表示回数・クリック・コンバージョン最適化

課金の方式は、広告の目的によって3つに分かれます(出典:OpenAIヘルプのデータ、2026年10月確認)。

CPM(Cost Per Mille)とは、広告が1,000回表示されるごとに支払う方式のことです。CPC(Cost Per Click)とは、広告が1回クリックされるごとに支払う方式です。コンバージョン最適化とは、問い合わせや購入といった成果が出やすいように、配信を調整する方式を指します。課金はクリックまたは表示回数に対して行われ、成果1件ごとの課金ではありません。

入札は、最大入札額を自分で決める形です。CPCの場合、OpenAIが示す目安は、最大入札額3〜5米ドルからの開始です。

広告の選定は、関連性で重みづけした「第二価格オークション」で行われます。第二価格オークションとは、落札者が2番目に高い入札額に近い金額で支払う仕組みのことです。入札額が高いだけでは、配信は決まりません。

予算の見立てには、公式の目安が使えます。例えば、最大入札額を5米ドルに設定し、100回のクリックを目標にするとします。費用の上限は、単純計算で500米ドルです。実際に支払う単価は、最大入札額以下に収まります。これは実績ではなく試算なので、実際の単価は少額から試して確かめましょう。

ChatGPT広告の3つの目的と課金方式
表示回数Views / CPM1,000回の表示ごとに課金できるだけ多くの人の目に触れさせたいときに向きます
クリックClicks / CPC有効なクリックごとに課金自社サイトへの訪問を増やしたいときに向きます。入札は最大3〜5米ドルからが目安です
コンバージョンConversions / oCPC・oCPMクリックまたは表示回数に対して課金問い合わせなどの成果が出やすいよう配信を調整します
コンバージョン最適化でも、課金は成果1件ごとではありません。
出典:OpenAIヘルプ「Ads in ChatGPT: The Basics」「Create Campaigns for ChatGPT Ads」(2026年10月確認)

最低予算は通貨ごとに異なる

最低の日予算は、登録した請求通貨ごとに決まっています。日本円の金額は、本記事の執筆時点で、公式ページの表から確認できませんでした。出稿を検討する場合は、管理画面とヘルプの最新の表で、金額を確認してください。

予算は、キャンペーン全体の総額か、1日あたりの予算かを選べます。初めての場合は、日予算で始め、配信状況を見ながら調整するのがOpenAIの案内です。日予算は、7日間の平均として運用されます。1日の支出は、設定額の2倍までです(OpenAIヘルプ、2026年10月確認)。

出稿後の計測|UTMパラメータとGA4で流入を見分ける

UTMパラメータとは、広告のURLに付ける、流入元を識別するための目印のことです。GA4とは、Googleが提供するアクセス解析ツールのことです。例えば、「utm_source=chatgpt」のような文字列を足すと、GA4で広告からの訪問を他の流入と区別できます。

管理画面で見られる指標は7つです。表示回数、クリック数、費用、クリック率、平均のクリック単価、平均の表示単価、コンバージョンです。

表示回数とクリックは約15分ごとに更新されます。費用の反映は、7〜8時間ほど遅れて行われます(出典:OpenAIヘルプ、2026年10月確認)。費用がゼロに見えても、請求が発生していないとは限りません。

AI経由の流入をGA4で見分ける手順は、AI検索からの流入をGA4で計測する方法で詳しく解説しています。

広告とAI対策(AEO)は何が違うのか|回答への影響で見分ける

広告は、回答の下に出る有料の枠です。AI対策は、回答の文章の中で自社が紹介されるように、情報を整える取り組みです。広告は回答に影響しないため、両者は別の取り組みとして並べて考えるのが適切です。

AEOとは、Answer Engine Optimizationの略です。AIの回答の中で、自社が正しく紹介される状態を目指す取り組みを指します。例えば、自社の強みや実績を、AIが引用しやすい形で公開しておくことです。用語の違いは、AI検索対策とは|GEO・AEOの違いと始め方にまとめています。

広告とAI対策の比較

2つの違いを、5つの観点で比べます。

観点ChatGPT広告AI対策(AEO)
表示される場所回答の下の別枠。スポンサー提供と明示される回答の文章の中での紹介や引用
費用表示回数またはクリックに応じて課金掲載そのものに料金はかからない。制作と更新の工数が必要
回答への影響なし。広告は回答に影響しないあり。回答に採用されることが成果
続く期間配信を止めると、表示も止まる情報が最新のうちは続く。放置すると引用は減る
結果の保証審査と入札、予算で配信が決まる保証はない。AIの回答は毎回変わる

※出典:OpenAI「ChatGPTでの広告のテスト」2026年2月(8月11日更新)、OpenAIヘルプ「Ads in ChatGPT: The Basics」2026年10月確認、Itera「2026年9月 LLMO/AIOトレンドレポート」2026年10月5日

AI対策の効果が続きにくい点は、データにも表れています。Iteraの調査データでは、2025年10月に引用されたページの50%が、2026年9月までに引用ゼロになりました。

引用が維持されたのは、全体の14%です(出典:Itera、2026年10月5日公開)。

混同しやすい3つの誤解

1つ目の誤解は、「広告を出せば、回答の中でも紹介される」という考えです。OpenAIは広告が回答に影響しないと説明しているため、この効果は見込めません。広告の枠と回答の文章は、別々の仕組みで決まります。

2つ目は、「AI対策をすれば、広告は不要になる」という考えです。AI対策には保証がなく、広告のように狙った場面で表示を確保する手段にはなりません。3つ目は、「広告の出稿が、AI経由の流入の増加につながる」という見方です。広告からの流入とAIの回答からの流入は、計測の上でも分けて見ておくと安心です。

どちらか一方を選ぶ必要はありません。予算と目的に応じて、役割を分けて考えましょう。

中小企業が判断する3つの軸|出稿前に確認すること

中小企業の発信担当者は、3つの軸で判断すると、予算の配分を誤りにくくなると言えます。顧客層、広告を止めても残る発信の土台、計測の準備です。1つずつ確認していきましょう。どれか1つでも欠けているなら、出稿を急がず、先に整えるほうが、広告費を無駄にしません。

出稿前に確認する3つの軸
軸1顧客が無料・Goプランで使う層か確認:既存の顧客に「どのAIを、どのプランで使っているか」を聞く
軸2広告を止めても残る発信の土台があるか確認:広告のクリック先ページの料金や対応範囲が最新か
軸3流入を計測できる準備があるか確認:UTMパラメータとGA4の設定、問い合わせフォームの「何で知りましたか」
出典:本記事の整理(OpenAI公式情報をもとに作成)

軸1|顧客が無料・Goプランで使う層か

広告が表示されるのは、無料プランとGoプランの利用者だけです。自社の顧客が、仕事で有料プランを使う層なら、広告は届きにくい状況です。反対に、個人の暮らしや買い物の相談にChatGPTを使う層が中心なら、接点になりえます。

生成AIのおすすめで購入や利用をした人は58.7%です(サイバーエージェント GEOラボ、2026年8月)。顧客がAIの答えを参考にしている点は、無視できません。まず、既存の顧客に「どのAIを、どのプランで使っているか」を聞いてみましょう。お客様との会話や、問い合わせフォームの項目で、手軽に確かめられます。

軸2|広告を止めても残る発信の土台があるか

広告は、配信を止めると表示も止まります。一方、自社サイトに蓄積した情報は、広告を止めても残り続けます。蓄積型発信とは、一度作った記事や情報が、時間とともに価値を積み上げていく発信のことです。

広告の費用を使い切る前に、広告のクリック先となるページが整っているかを確認してください。クリック先の情報が古ければ、広告費が無駄に終わります。料金や対応エリアが変わっているのに、ページが古いままという例は少なくないのです。広告を出す場合も、その土台は発信の蓄積でしか築けないものです。

軸3|流入を計測できる準備があるか

計測の準備がないまま出稿すると、成果を判断できず、次の予算も決められません。広告のURLにUTMパラメータを付け、GA4で見られる状態に整えておきましょう。UTMパラメータを付けると、クリック後も流入元の情報が保たれます。既存のアクセス解析ツールで、流入を見分けられます(OpenAIヘルプ、2026年10月確認)。

問い合わせフォームに「何で知りましたか」の項目があれば、AIや広告経由の問い合わせを、後から数えられます。選択肢に「AI(ChatGPT等)」を加えるだけで、数字の見え方が変わります。計測の考え方は、GEOの効果測定とツールも参考にしてください。

広告を出さなくても今できる備え|AIの回答に載る土台づくり

広告を出さない場合も、出す場合も、AIの回答に自社が正しく載る土台は必要です。数字と出典を最新に保ち、古い情報を直し、第三者の紹介記事に載る。この3つが、今日から着手できる備えです。

どれも、費用をかけずに始められる取り組み。蓄積型発信の考え方で、少しずつ積み上げていきましょう。

AIの回答に載る土台づくり(3ステップ)
STEP 1数字と出典を最新に保つ見直しの目安:月1回
STEP 2古い情報・終了した記載を直す確認の目安:月1回、自社名をAIに質問して答えを記録
STEP 3第三者の紹介記事に載る点検の目安:3か月に1回、掲載先を見直す
頻度の目安は、本記事の提案です。自社の更新体制に合わせて調整してください。
出典:Itera「2026年9月 LLMO/AIOトレンドレポート」2026年10月5日、わのくに「LLMOの実態」2026年3月

数字と出典を最新に保つ

AIに引用されるには、情報が新しいことが欠かせません。先ほど紹介したとおり、1年前に引用されたページの多くは、引用から外れた状態です(Itera、2026年10月)。数字や出典は、定期的に見直す運用が必要です。

GEOとは、Generative Engine Optimizationの略で、生成AI向けの最適化のことです。プリンストン大学などの研究者が、国際会議KDD 2024で論文を発表しました。出典の明記、専門家の言葉、統計の追加が、AIの回答内での見え方を高めたと報告されています。

ただし、実験は2023年から2024年の英語中心の設定です。そのまま今の日本に当てはめず、考え方の参考にとどめましょう。記事の見直しの進め方は、記事リライトのやり方とタイミングで解説しています。

古い情報や終了した記載を直す

AIは、古い情報を、現在の事実として答えることがあります。私は、2026年10月7日に自社名でAIに質問しました。すると、すでに終了したサービスを、現行の案内として答える場面に遭遇しました。原因は、グループのサイトに残っていた、古い一文でした。

原因を探して、該当の一文を修正し、公式のページに終了の事実を明記しました。広告を出すかどうか以前に、AIの回答の中の自社の姿を、自分で確かめておくことが先です。月に1回、自社名や主力サービスをAIに質問して、答えを記録してみてください。誤りが見つかったら、AIに直接頼むのではなく、情報の出所となるページを直すのが近道です。

第三者の紹介記事に載る

AIは、自社サイトより、第三者の比較記事や紹介記事を引用する傾向が見られます。わのくに社の調査データ(2026年3月)は、約80万件の引用を調べています。公式サイトが最も引用された分野は、50分野のうち2つにとどまりました。

業界団体、取引先、取材記事といった、第三者の場に正確な情報を載せていくことも備えの1つです。有償の掲載を依頼する場合は、広告であることの表示が必要になるため、事前に確認してください。

AI検索への流入が全体に占める割合はまだ小さいものの、成果への結びつきは強いという調査が出ています。Ahrefsの調査では、AI検索経由の流入は全体の0.5%でしたが、新規登録の12.1%を占めました(2025年6月)。

AI検索の「少ないが濃い」流入と、引用元の偏り
AI検索経由の流入0.5%サイト全体の流入に占める割合(Ahrefs、2025年6月)
同じ流入が占める割合12.1%新規登録に占める割合(Ahrefs、2025年6月)
公式サイトが最も引用された分野2 / 50約80万件の引用を調べた50分野のうち(わのくに、2026年3月)
流入の量だけでなく、成果と引用元の偏りで見る視点が必要です。
出典:Ahrefs「AI search traffic conversions」2025年6月16日、わのくに「LLMOの実態」2026年3月5日

よくある質問(FAQ)

Q1. ChatGPT広告は日本でいつから表示されていますか?

OpenAIの公式ページは、2026年8月11日付の更新で、日本を含む5か国で提供を開始したと記しています。国内の代理店は6月18日に取り扱いを発表し、報道では6月22日以降の表示開始の見通しが伝えられました。日付に幅があるため、6月下旬から8月にかけて段階的に広がったと捉えるのが正確です。

Q2. ChatGPTの有料プランでも広告は表示されますか?

Plus、Pro、Business、Enterprise、Educationのプランには表示されません。表示対象は、無料プランとGoプランにログインしている成人です。

Q3. 広告を出すと、ChatGPTの回答で自社が紹介されやすくなりますか?

なりません。OpenAIの説明では、広告は回答へ影響を与えない仕組みです。回答の中で自社が紹介されるには、広告とは別に、一次情報や最新の情報を整える取り組みが必要です。

Q4. 個人事業主でも出稿できますか?

OpenAIのヘルプでは、請求と事業者確認のために、事業者の登録名や請求先の情報を入力する手順が案内されています。広告を出す法人と請求先は、対応国に所在するとされています。個人事業主の可否は、登録画面と最新の案内で確認してください。

Q5. 料金はいくらですか?

表示回数(CPM)またはクリック(CPC)での課金です。CPCは、最大入札額3〜5米ドルからの開始が、OpenAIの示す目安です。最低の日予算は請求通貨ごとに異なるため、管理画面の最新の表で確認してください。

Q6. 利用者は、広告を非表示にできますか?

できます。広告の非表示、表示理由の確認、広告データの削除、個人設定の管理が可能です。無料プランで広告をオプトアウトする場合は、1日の無料メッセージ数が減る仕組みです。

まとめ:広告は有料の別枠、AI対策は蓄積で積み上げる

ChatGPT広告は、回答の下に出る有料のスポンサー枠で、回答には影響しません。日本では、公式ページが2026年8月11日付で提供開始を記載しています。表示対象は、無料プランとGoプランの成人です。

中小企業が予算を決めるときは、顧客層、広告を止めても残る発信の土台、計測の準備の3つを確認してください。広告を出す場合も、出さない場合も、備えは変わりません。数字と出典を最新に保ち、古い記載を直し、第三者の場に正確な情報を置くことです。

広告は、止めれば消えるもの。一方、情報の蓄積は、時間とともに資産へと変わっていきます。まずは月に1回、自社名をAIに質問して、答えを確かめるところから始めてみましょう。一緒に、AI時代の発信の土台を整えていきましょう。

飯塚昭博

この記事の著者

飯塚 昭博

Akihiro Iitsuka

コントリ株式会社 代表取締役

青山学院大学卒業後、自動車会社にて年間180億円規模の設備調達を担当。中小企業経営者の想いに触れる中でその価値を伝えることに使命を感じ、2023年独立。経営者インタビューメディア「コントリ」を運営し、100社以上の経営者を取材。SEO・AI活用・発信設計を通じて中小企業の「伝わる発信」を支援している。

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