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SEO・GEO対策

Perplexityの使い方|発信の下調べを出典付きで時短

記事のネタを調べるうちに、気づけば1時間たっていた。そんな経験はありませんか。検索結果をひとつずつ開き、メモを取り、裏付けを探す作業は、発信担当者の時間を静かに奪っていきます。

Perplexity(パープレキシティ)の使い方の基本は、文章で質問することです。返ってきた回答と出典リンクをセットで確かめるのが、もう1つの柱になります。Perplexityとは、検索エンジンと生成AIを組み合わせたAI検索サービスです。登録なしでも公式サイトで質問でき、回答には参照元のリンクが付きます。

本記事では、始め方の3ステップ、まず覚えたい5つの機能、質問の4つの型を順に紹介します。後半は、記事やSNSの下調べで役立つ5つの場面と、使うときの注意点です。日々の調べ物を少しでも軽くするお役に立てれば嬉しく思います。

Google検索・ChatGPTとの違いを、先に表で示します。

道具得意なこと答えの形出典の示し方
Google検索関連ページを幅広く探すリンクの一覧ページそのものが出典
ChatGPT文章の作成・相談対話形式の文章Web検索時のみ付く
Perplexity調べて要約する要約文+関連質問回答ごとに番号付きリンク

Perplexityとは|出典付きで答えるAI検索エンジン

Perplexityは、複数のWebページを調べて要点をまとめるAI検索エンジンです。回答に参照元のリンクが付くため、根拠をたどれます。

調べ物は「探す・読む・まとめる」の3つの作業でできています。Perplexityは、この3つを一度に引き受けてくれる道具です。ただし、最後に正しいかを判断するのは人間の役目です。

この前提を押さえておくと、どこまで任せてよいかの線引きが見えてきます。まずは仕組みと、ほかの道具との違いから確認しましょう。読み終えるころには、自社の調べ物のどこを任せるかが見えているはずです。

Perplexityが質問に答える流れ
STEP 1
質問を受け取る
文章で入力された問い
▶
STEP 2
Webを検索
関連ページを集める
▶
STEP 3
複数ページを読む
内容を読み取る
▶
STEP 4
生成AIが要約
要点を文章に
▶
STEP 5
出典付きで回答
番号付きリンクを表示
最後は人が出典を開いて確かめる(正しいかを判断するのは人の役目)
※Perplexity公式ブログ・解説動画をもとにハッシンラボ編集部作成

検索と生成AIを組み合わせた仕組み

Perplexityの強みは、答える前に毎回Webを検索する点にあります。質問を受けると、まず関連するページを集めます。そのうえで生成AIが内容を読み取り、要点を文章にまとめる流れです。

生成AIとは、文章や画像を新しく作り出すAIのことです。例えば、ChatGPTに「挨拶文を書いて」と頼むと文章ができあがります。ただ、学習した知識だけで答えると、事実と違う内容を書くことがあります。

この誤りはハルシネーションと呼ばれる現象です。例えば、実在しない調査名や数字を、もっともらしく書いてしまうケースが当たります。

Perplexityは、毎回検索した情報をもとに答えます。最新のニュースや新しい制度も扱える理由は、ここにあります。YouTubeで活用法を発信する「いけともch」も、この違いを取り上げていました。

同チャンネルの解説では、ChatGPTのWeb検索は参照元が少数にとどまりがちです。対してPerplexityは、10〜20件ほどのソースをまとめて回答するという説明でした。参照する件数は、質問の内容によって変わります。出典:いけともch解説動画。

Google検索・ChatGPTとの違い

3つの道具は、得意なことがそれぞれ違います。Google検索は、関連するページのリンク一覧を返す仕組みです。読んで整理する作業は、利用者自身が担います。

ChatGPTは、文章の作成や相談相手としての対話を得意とします。一方のPerplexityは、調べて要約し、出典を示すことに特化しています。「調べるならPerplexity、書くならChatGPT」という使い分けは、わかりやすい目安の1つです。

私自身も、記事の構成を考える前の下調べはPerplexityで進めています。論点と出典の一覧を先に手に入れ、文章づくりは別のAIや自分の手で仕上げる形です。調べる道具と書く道具を分けると、それぞれの弱点を補い合えると感じています。

無料版とProの違い

Perplexityは無料で使い始められます。通常の検索は無料版でも十分ですが、Pro検索やDeep Researchには回数の上限があります。

有料プランの「Perplexity Pro」は、年払いなら月あたり17ドルです。出典:Perplexity公式料金ページ。月払いの場合は20ドルが目安と案内されています。Proでは、GPT・Claude・Geminiなど複数のAIモデルを選べます。

回答に付く出典の数も、無料版の10倍に増えるそうです。出典:Perplexity公式ヘルプセンター。

無料版の上限や料金は、これまでも何度か改定されてきました。契約の前には、公式サイトで最新の条件を確かめてください。まずは無料版で1〜2週間試し、物足りなくなってからProを検討する順番で十分間に合います。

Perplexityの始め方|最初の質問までの3ステップ

Perplexityは、公式サイトを開いて質問を入力すれば使い始められます。始め方は「開く・登録する・質問する」の3ステップです。

ブラウザ版のほか、iPhone・Android向けのアプリも用意されています。パソコンで調べ物をする時間が長い方はブラウザ版、外出先で思いついた疑問を調べたい方はアプリ版が便利でしょう。どちらも同じアカウントで使えるため、履歴は端末をまたいで引き継がれます。最初は手元のパソコンで試し、慣れてからスマホにも入れる進め方が無理のない流れです。

Perplexityの始め方 3ステップ
STEP 1
公式サイトかアプリを開く
perplexity.ai/App Store・Google Play。登録なしでも質問できる
▶
STEP 2
アカウントを作成
Google・Apple ID・メールで登録。スレッドの履歴が残る
▶
STEP 3
質問して出典を確認
文章で質問し、番号付きの出典を1つは開く

ステップ1:公式サイトかアプリを開く

パソコンなら、ブラウザでPerplexity公式サイトを開きます。スマホの場合は、App StoreかGoogle Playで「Perplexity」と検索し、アプリを入れてください。

画面の中央に、検索窓のような入力欄が表示されます。ログインしていなくても、この欄に質問を入れれば回答が返ってくる仕組みです。MarketingXのYouTube解説でも、登録なしで試せる手軽さが紹介されていました。出典:MarketingX解説動画。

最初の質問は、業務で気になっていることを1つ選ぶのがおすすめです。「来月の展示会で配るチラシに入れるべき情報は?」のような身近な問いで構いません。自分の仕事に引きつけた質問ほど、道具の向き不向きが早くわかります。

ステップ2:アカウントを作成して履歴を残す

試してみて使えそうだと感じたら、アカウントを作ります。GoogleアカウントやApple ID、メールアドレスでの登録に対応しています。

登録の利点は、質問と回答の履歴が残ることです。Perplexityでは、1つの質問から始まる一連のやり取りを「スレッド」と呼びます。例えば「展示会の集客方法」の質問と、続けて聞いた追加の質問が1つのスレッドにまとまる形です。履歴があれば、前に調べた内容をあとから開き直せます。

画面の表示言語は、設定から日本語に切り替え可能です。質問も回答も日本語で問題なく使えるため、英語が苦手な方も心配はいりません。

ステップ3:質問を入力し、回答と出典を確認する

入力欄には、単語でも文章でも入力できます。とはいえ、単語を並べるより文章で聞くほうが、的確な答えに近づきます。例えば「中小企業がブログを始めるときに決めておくことを5つ教えて」と入れてみてください。

回答画面の見方:番号が出典の目印
質問:中小企業がブログを始めるときに決めておくことは?
まず目的と読者を決めます1。次に更新の頻度と担当者を決めると、続けやすくなります23。
1 参照元ページA2 参照元ページB3 参照元ページC
この番号が出典の目印。押すと参照元のページが開きます
気になる箇所の出典を、1つは開いて確かめる

回答が表示されたら、本文中の小さな番号に注目します。この番号は出典の目印で、押すと参照元のページが開きます。回答を読んだら、気になる箇所の出典を1つは開く。この習慣が、誤った情報を発信に使う事故を防ぐ一番の備えです。

回答の下には、関連する質問の候補も並びます。気になる候補を押すだけで、続けて深掘りが可能です。最初の数回は候補を順にたどり、どんな答え方をする道具なのかをつかんでおきましょう。

Perplexityの基本機能|まず覚えたい5つの使い方

最初に覚えたい機能は5つあります。検索範囲の指定、Pro検索とDeep Research、ファイル読み込み、スペース、共有です。

すべてを一度に使いこなす必要はありません。普段の調べ物で困った場面に合わせて、1つずつ試すのが近道です。例えば、統計データが見つからないときは検索範囲の指定を使います。テーマ全体を短時間でつかみたい日にはDeep Researchの出番です。

困りごとから逆引きで機能を覚えると、操作を忘れにくくなります。資料を読む時間がない日はファイル読み込み、調べ物が散らかってきたらスペース、という具合です。

まず覚えたいPerplexityの基本機能5つ
1
検索範囲の指定
Web全体・学術・ソーシャルなどから情報源を選ぶ
使いどころ:統計を探すときは学術に絞る
2
Pro検索・Deep Research
問いを分けて段階的に調べる/数十回の検索でレポート化
使いどころ:新テーマの全体像をつかむ
3
ファイル・画像の読み込み
PDFやスクリーンショットを添付して質問する
使いどころ:長い調査レポートの要点抽出
4
スペース
スレッドとファイルをテーマごとにまとめ、回答の方針も登録
使いどころ:ブログのネタ帳として育てる
5
スレッドの共有
URLを発行して調査結果を社内で共有する
使いどころ:上司への報告やライターへの指示

検索範囲を絞る(Web・学術・ソーシャルなど)

Perplexityでは、どこから情報を集めるかを指定できます。入力欄の近くにあるメニューから、Web全体のほか、学術論文やソーシャル(SNSや掲示板)などを選ぶ仕組みです。

例えば、業界の統計を探すなら学術や公的な情報に寄せます。お客様のリアルな声を知りたい日は、ソーシャルに切り替えると便利です。目的に合わせて範囲を絞れば、関係の薄いページが回答に混ざりにくくなります。

範囲の指定は、回答の信頼度を上げる意味でも役立ちます。Web全体を対象にすると、個人ブログやまとめサイトも参照元に含まれるためです。記事に数字を載せる予定があるなら、最初から学術や公的な情報に絞って探す。この一手間で、裏取りの手戻りが減ります。

Pro検索とDeep Research(リサーチ)で深く調べる

通常の検索で物足りないときは、Pro検索を使います。Pro検索とは、質問を小さな問いに分け、段階的に調べて答える機能です。比較や条件の多い質問に向いています。例えば「A社とB社の会計ソフトを、料金とサポート体制で比べて」といった質問です。

さらに深く調べたい場面で頼れるのが、Deep Research(リサーチ)です。Deep Researchとは、数十回の検索と数百の情報源の読み込みを自動で進め、レポートにまとめる機能を指します。

Perplexityの公式発表では、専門家が何時間もかける調査を2〜4分で実行するとされています。出典:Perplexity公式ブログ(2025年2月)。

私は、新しいテーマの記事を書く前にDeep Researchで全体像をつかむようにしています。レポートの見出しを眺めるだけで、押さえるべき論点の抜けに気づけるからです。

通常検索・Pro検索・Deep Researchの使い分け
通常の検索
単純な事実確認
回答の深さ:要点をすばやく
待ち時間:すぐ
Pro検索
比較・条件付きの質問
回答の深さ:問いを分けて段階的に調べる
待ち時間:数十秒ほど
Deep Research
テーマ全体の調査
回答の深さ:数十回の検索でレポートを作成
待ち時間:2〜4分
※Deep Researchの所要時間はPerplexity公式ブログ(2025年2月)による。ほかは目安

PDFや画像をアップロードして質問する

Perplexityには、手元のファイルを読み込ませて質問する機能もあります。PDFの資料や画像、スクリーンショットを添付し、その内容について聞く使い方です。

例えば、業界団体が出した50ページの調査レポートを読み込ませます。そのうえで「中小企業に関係する数字を抜き出して」と頼む使い方です。長い資料の要点を先に知れば、どこを精読すべきかの判断がつきます。

画像も同じように扱えます。競合のチラシやWebページのスクリーンショットを入れ、「訴求のポイントを3つ挙げて」と聞いてみてください。ただし、社外秘の資料を入れてよいかは別問題です。後半の注意点もあわせて確認しておきましょう。

スペースでテーマごとに調べ物をまとめる

スペースとは、関連するスレッドやファイルをテーマごとにまとめておく機能です。いわば、調べ物専用のフォルダのような存在です。

例えば「自社ブログのネタ」というスペースを作り、記事候補ごとの下調べをためていく使い方があります。スペースには、回答の方針を指示として登録できる点も見逃せません。「中小企業向けに答える」「出典は公的機関を優先」といった前置きを毎回書く手間が省けます。

担当者が複数いる会社なら、スペースを共有する運用も一案です。過去の下調べが社内に残るため、担当が替わっても調査の積み重ねが途切れません。調べた結果そのものが、社内の小さな資産として育っていきます。

スレッドを共有して調査結果を残す

調べた結果は、URLを発行して社内の人と共有できます。上司への報告や、ライターへの指示の材料として渡すと便利です。

スレッドの調査結果を、記事のような形に変換して公開する機能もあります。MarketingXの解説では、調査レポートやブログのたたき台づくりに使える機能として紹介されていました。ただし提供方法は変わることがあるため、使える状態かは画面で確かめてください。

とはいえ、変換した記事をそのまま自社の発信に使うのはおすすめしません。中身はほかのWebページの要約で、自社ならではの視点が入っていないからです。社内向けの調査メモとして活用し、公開する記事は自分の言葉で書き直す。この線引きを最初に決めておくと、迷わず使えます。

回答の精度を上げる質問のコツ|4つの型

回答の質は、質問の書き方で大きく変わります。比較・期間・立場・深掘りの4つの型を意識しましょう。

一般論ではなく業務に使える答えを引き出すには、質問文に条件を足すのが近道です。どれも一言加えるだけで試せる工夫ばかり。4つの型は組み合わせて使えます。慣れてきたら、1つの質問に2〜3の型を重ねてみてください。

以下の図は、同じテーマの質問を型に沿って書き換えた例です。短い単語だけの質問と比べて、返ってくる答えの具体性がまるで違います。条件を足すほど、自社に合った答えに近づいていきます。

質問文のBefore/After:4つの型で答えが変わる
Before
SNS運用 方法
After
型3 立場中堅のBtoB企業がSNS運用を始める方法を、型1 比較X・Instagram・LinkedInで比較して表にして。型2 期間直近1年の情報で。

型1:「比較して」「表にして」と出力の形を指定する

1つ目の型は、答えの形を先に指定することです。「〇〇について教えて」だと、長い文章が返ってきがちです。

「3つのツールを料金・機能・向いている会社で比較して、表にして」と頼めば、一覧で見比べられる答えに変わります。比べる観点まで指定するのがコツです。観点がないと、AIが選んだ観点で比較されてしまいます。

形の指定は、表のほかにも使えます。「箇条書きで5つ」「手順を番号付きで」「メリットとデメリットに分けて」などが代表例です。読む前に形が決まっていれば、必要な情報を拾う時間も短くて済みます。

型2:期間や地域を指定する

2つ目の型は、いつの情報か、どこの情報かを指定することです。Perplexityは最新情報を探せますが、指定がないと古い記事も混ざります。

例えば「直近1年の情報で」「日本国内の事例で」と一言加えます。補助金や法律、SNSの仕様のように変わりやすいテーマほど、この指定が効く印象です。

海外の事例ばかり返ってくるときも、地域を指定すると改善します。さらに「〇〇県の」「〇〇業界の」と絞り込めば、自社の状況に近い事例が見つかりやすくなるでしょう。地方の中小企業ほど、地域の指定は欠かせない条件です。

型3:自分の立場と目的を伝える

3つ目の型は、質問する人の立場と、何に使うかを伝えることです。同じ「SEO対策のやり方」でも、大企業のマーケ部と兼任の発信担当者では答えが違います。

「小さな製造業で、広報を兼任している担当者です」と前置きしてみてください。続けて「社長に説明する資料の下調べです」と目的を添えます。

前置きがあるだけで、規模や予算に合った現実的な答えが返ってくるはずです。何度も使う前置きは、メモ帳に保存しておくと便利です。先に紹介したスペースの指示に登録すれば、毎回書く必要もなくなります。

型4:回答を受けて続けて深掘りする

4つ目の型は、1回で終わらせず、続けて質問することです。Perplexityは同じスレッドの中なら、前の回答を踏まえて答えます。

「この中で予算が少なくても始められるのはどれ?」「2番目の方法の失敗例は?」と重ねていきましょう。最初の質問で70点の答えでも、2〜3往復で業務に使える精度に近づきます。

深掘りのコツは、回答の中で引っかかった言葉をそのまま聞き返すことです。「〇〇とは具体的に何?」「その数字の出典は?」と聞けば、曖昧な部分がはっきりします。疑問を残さず聞き切る姿勢が、記事の正確さにつながります。

4つの型を組み合わせた質問のひな形を載せておきます。〔 〕の中を自社の状況に置き換えて、そのまま使ってください。

私は〔従業員規模・業種〕の会社で〔役割〕を担当しています。
〔目的:例 社長への提案資料の下調べ〕のために質問します。
〔テーマ〕について、〔観点1〕〔観点2〕〔観点3〕で比較し、表にしてください。
対象は〔地域〕、期間は〔例:直近1年〕の情報を優先します。
数字には出典のリンクを付けてください。

発信担当者のPerplexity活用法|記事・SNSの下調べを時短する5場面

発信担当者がPerplexityを使うと効果が出やすいのは、「調べて、まとめて、根拠を示す」作業です。

発信のご相談を受けていると、「書く時間」より「調べる時間」で手が止まっている企業様が少なくありません。ネタ探しや裏取りに追われ、書き始める前に1日が終わってしまう。そんなお困りごとを抱える担当者は多いものです。

記事制作の流れに沿って、Perplexityが役立つ5つの場面を紹介します。具体的には、検索意図の把握、ニュース確認、裏取り、FAQ集め、AI検索での見え方確認です。

記事制作の流れとPerplexityを使う5場面
テーマ決め
検索意図の洗い出し
読者の疑問を集める
▶
情報収集
ニュースの定点チェック
業界と競合の動き
▶
執筆
数字・事実の裏取り
元の調査をたどる
▶
仕上げ
FAQのネタ集め
現場の声と照合
▶
公開後
AI検索での見え方確認
自社の紹介のされ方

記事テーマの検索意図と読者の疑問を洗い出す

1つ目は、記事を書く前の検索意図の把握です。検索意図とは、ある言葉で検索する人が本当に知りたいことを指します。例えば「名刺 デザイン」で検索する人が、作り方と事例のどちらを求めているかを考える作業です。

例えば「『オウンドメディア 始め方』で検索する人の疑問は?」とPerplexityに聞いてみてください。疑問の候補と、参考になるページが一緒に返ってきます。競合記事の見出しを1本ずつ開くより、短い時間で論点の地図を描けるはずです。

検索意図を洗い出すときの質問例です。

「〔検索キーワード〕」で検索する人は、どんな立場で、何に困っていますか。
検索する人が知りたいことを5つ挙げ、それぞれに参考になるページを付けてください。

業界ニュースと競合の動きを定点チェックする

2つ目は、業界の動きの定点チェックです。「今週の〇〇業界のニュースを5つ、要点と出典付きでまとめて」と頼めば、朝のニュース確認が短時間で終わります。

調べた結果をスペースにためていくと、業界の変化の流れが見えてきます。週に1回このチェックを続けるだけで、SNS投稿のネタにも困りにくくなるでしょう。

時事に一言添えた投稿は、自社の視点を伝える材料として役立ちます。例えば、業界の新しい制度のニュースに「当社のお客様ではこんな影響が出ています」と添える形です。ニュースそのものより、自社の解釈にこそ価値が宿ります。

記事に載せる数字や事実の裏取りをする

3つ目は、記事に載せる数字の裏取りです。「中小企業の〇割が〜」のような数字は、出どころを確かめずに書くと信頼を損ないます。

Perplexityに「この数字の出典となる公的な調査はありますか」と聞くと、元の調査を探す手がかりが得られます。私たちも記事の公開前に、数字ごとに出典を開いて確かめる手順を設けています。

地道な作業ですが、正確な記事の積み重ねがサイトの信頼という資産になっていきます。とくに、他社の記事から孫引きされた数字には注意が必要です。元の調査では対象や年度が違っていた、という例は珍しくありません。

FAQのネタを集めて記事の網羅性を上げる

4つ目は、記事末のFAQ(よくある質問)のネタ集めです。FAQは、読者が本文を読んだあとに残る疑問を解消する場所です。

「〇〇について初心者がよく抱く質問を10個挙げて」と聞くと、候補が出てきます。その中から、営業や問い合わせ対応で実際に聞かれる質問を選んでください。

お客様の生の声と照らし合わせることで、架空の質問ではない、役立つFAQに仕上がります。営業担当に「最近よく聞かれる質問は?」と一声かけるだけでも、材料は集まるもの。AIの候補と現場の声を突き合わせる流れが、FAQの質を高めます。

自社や自社サービスがAI検索でどう紹介されるか確かめる

5つ目は、自社がAI検索でどう紹介されているかの確認です。「〇〇市で評判の良い印刷会社は?」のように、お客様が使いそうな質問を入れてみてください。

自社の名前が出るか、出るならどんな説明か、どのページが出典かを確かめます。GEO(生成エンジン最適化)とは、AI検索の回答に自社の記事が引用されるよう整える取り組みです。例えば、記事の冒頭で結論を短く書き、出典を明記するといった工夫が含まれます。具体的な進め方は「GEO対策のやり方|5ステップで中小企業も実践」で解説しています。

SNSの投稿は時間がたつと流れて消えますが、自社サイトの記事は残り続けます。AIに引用されるのは、蓄積された自社サイトの記事です。Perplexityで自社の見え方を定期的に確かめれば、蓄積型発信の成果を測る物差しになります。引用されやすい記事の構成は「生成AIに引用される記事の書き方」が参考になります。

Perplexityを使うときの注意点|出典確認と社内ルール

Perplexityは出典を示しますが、回答がいつも正しいとは限りません。参照元が古いことや、要約で意味がずれることがあるためです。

発信に使う前に、社内で3つのルールを決めておきましょう。出典の確認、入力する情報の管理、転載しない書き方の3点です。

ひとりで発信を担当している場合も、自分用のルールとして紙1枚にまとめておくと安心です。ルールがあれば、忙しい日でも確認を省かずに済みます。次のチェックリストは、そのまま社内に配れる形にしています。

Perplexityを発信に使う前の社内ルール チェックリスト
出典回答の数字・固有名詞は、出典を開いて確かめた
出典出典が公的機関や当事者の一次情報か確認した
情報管理社外秘・顧客情報を入力していない
書き方回答をそのまま転載していない
書き方自社の経験や意見を加えて書いた

出典リンクを開いて一次情報を確かめる

出典が付いていても、その出典が正しいとは限りません。個人ブログやまとめサイトが参照元になっていることもあります。

数字や固有名詞、法律や制度に関する記述は、出典を開いて中身を確かめてください。理想は、官公庁や業界団体、企業の公式発表まで遡ることです。

一次情報とは、調査や発表をした当事者が直接出した情報を指します。例えば、統計なら官公庁の公表資料、製品の仕様ならメーカーの公式ページが該当します。Perplexityは、一次情報への入口を探す道具として使うと強みが生きます。

社外秘・顧客情報は入力しない

2つ目の注意点は、入力する情報の管理です。Perplexityに入れた質問やファイルは、サービス側のサーバーに送られます。

データの扱いはPerplexityのプライバシーポリシーに定められています。設定でAIの学習への利用を止められる項目もありますが、まずは入れない運用が安全です。

顧客名簿、未発表の商品情報、取引先との契約内容などは入力しないと決めておきましょう。会社として使うなら、どこまで入力してよいかを1枚の紙にまとめて共有しておくと迷いません。判断に迷う情報は「入れない」に倒す。このくらい慎重でちょうどよいと考えています。

回答をそのまま転載せず、自社の経験を足して書く

3つ目は、回答の使い方です。Perplexityの回答は、ほかのWebページの要約にすぎません。そのまま記事に貼り付けると、どこかで読んだ内容の寄せ集めになってしまいます。

読者が自社の記事に求めているのは、ほかでは読めない経験や考えです。Perplexityで集めた事実を土台に、自社の事例や現場で感じたことを足して書いてください。AIで記事を書く際の道具選びは「AIライティングツール比較|中小企業の発信担当者が選ぶべき6選」でも紹介しています。

調べる時間をPerplexityで短くし、浮いた時間を自社ならではの中身づくりに回す。この配分こそ、AI時代の発信担当者に求められる働き方です。AI検索の全体像は「AI検索対策とは|GEO・AEOの違いと必要性、始め方」にまとめています。

よくある質問|Perplexityの使い方に関するFAQ

Perplexityを使い始める方から、よく寄せられる質問をまとめました。迷ったときの参考にしてください。

Q1. Perplexityは無料で使えますか?

無料で使えます。アカウント登録なしでも質問が可能です。Pro検索やDeep Researchなどの上位機能は、無料版では回数に上限があります。上限は変わることがあるため、公式サイトで最新の条件を確認してください。

Q2. PerplexityとChatGPTはどう使い分ければよいですか?

事実や最新情報を出典付きで調べるならPerplexityが向いています。文章の作成や相談には、ChatGPTが合っています。調べ物はPerplexityで行い、その結果をもとにChatGPTで下書きを作る使い方もおすすめです。

Q3. Perplexityは日本語で使えますか?

日本語で質問し、日本語で回答を受け取れます。画面の表示言語も、設定から日本語に変更できます。

Q4. Perplexityの回答はそのまま記事に使えますか?

そのまま転載するのは避けてください。回答の要約がずれていることがあるため、出典リンクを開いて一次情報を確かめます。そのうえで自社の経験や意見を加えて書き直すと、読者に役立つ記事に仕上がります。

Q5. スマホでもPerplexityは使えますか?

使えます。iPhone向けとAndroid向けのアプリがあり、音声で質問することも可能です。移動中に思いついた疑問をその場で調べ、スレッドに残しておけば、記事のネタ帳としても役立ちます。

まとめ|Perplexityで「調べる時間」を「書く時間」に変える

Perplexityの使い方の基本は、文章で質問し、回答と出典リンクをセットで確かめることです。始め方は「開く・登録する・質問する」の3ステップで、無料版から試せます。

慣れてきたら、検索範囲の指定やDeep Research、スペースを少しずつ取り入れてください。質問では、比較・期間・立場・深掘りの4つの型を意識すると、業務で使える答えに近づきます。

発信担当者にとっての価値は、調べる時間を短くし、自社ならではの中身づくりに時間を回せる点です。出典を確かめた正確な記事を積み重ねることが、AI検索の時代にも選ばれるサイトへの近道と言えます。まずは今日の調べ物を1つ、Perplexityで試してみませんか。

飯塚昭博

この記事の著者

飯塚 昭博

Akihiro Iitsuka

コントリ株式会社 代表取締役

青山学院大学卒業後、自動車会社にて年間180億円規模の設備調達を担当。中小企業経営者の想いに触れる中でその価値を伝えることに使命を感じ、2023年独立。経営者インタビューメディア「コントリ」を運営し、100社以上の経営者を取材。SEO・AI活用・発信設計を通じて中小企業の「伝わる発信」を支援している。

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