「良いコンテンツを書いているのにアクセスが落ちた」とお感じではないでしょうか。2026年3月のGoogleコアアップデートで、「情報増分(インフォメーション・ゲイン)」という新しい評価基準が初めて本格採用されました。他のサイトと同じ内容を書くだけでは評価されにくくなった今、自社だけが持つ経験や事例こそが最大の武器になります。
2026年3月コアアップデートで何が変わったか
過去最大級のランキング変動が発生した
Googleは2026年3月13日、2026年初のコアアップデートのロールアウトを開始しました。ロールアウトとは、変更を段階的に展開していく仕組みのことです。
SEO(検索エンジン最適化)業界の監視ツール「Semrush Sensor」は、変動スコアとして9.5/10という高い数値を記録しています(2026年3月、Semrush調べ)。2週間以内に、監視対象サイトの55%以上がなんらかのランキング変動を経験したとされています。
以下のグラフは、今回の変動がいかに大きなものだったかを示しています。
今回は変動の「法則」が非常に明確だった
これまでのアップデートでは、上がったサイト・下がったサイトの共通点を見つけにくいこともありました。しかし今回は違います。
世界中の業界アナリストたちが変動を分析した結果、共通して一つの概念を挙げています。それが「情報増分(Information Gain)」です。何が上がり何が下がったかの法則が、今回はとりわけ明確でした。
「情報増分」とはどんな概念か
他サイトとの「違い」を問われる評価基準
「情報増分(じょうほうぞうぶん)」とは、検索上位にある他のページと比べて、あなたのページがどれだけ新しい・独自の情報を加えているかを測るGoogleの評価指標のことです。
わかりやすく言い換えると、「上位10サイトを全部読んでもわからなかったことが、あなたのページを読めばわかる」という状態が「情報増分が高い」と評価されます。逆に、上位サイトの内容を言い換えただけのページは情報増分がほぼゼロとみなされ、順位を失います。
下の図で「情報増分が低いコンテンツ」と「高いコンテンツ」の違いを確認してみましょう。
GoogleがついにこのSEO理論を実用化した
「情報増分」はGoogleが長年にわたって特許申請し、研究論文でも言及してきた概念です。しかし業界内では「いつか使われるかもしれない理論」として扱われてきました。
2026年3月のアップデートは、この概念が初めて実際のランキングシグナルとして本格採用された最初の事例として、世界中のSEO専門家・業界アナリストから指摘されています。Googleが公式にアナウンスしたわけではありませんが、アップデート前後のランキング変動を分析した専門家らが共通して指摘しているポイントです。長年の研究がついに検索アルゴリズムに組み込まれた、と理解するのが正確です。
情報増分とは、「あなたのページは、すでに上位にある記事群と比べて、どれだけ新しい情報を加えているか」を測る指標であり、Googleが2026年3月コアアップデートで初めて本格的なランキングシグナルとして採用した評価軸です。
上昇サイトと下落サイトの具体的な差
アフィリエイト系や量産コンテンツが大打撃を受けた
アフィリエイト系サイトとは、商品や広告を紹介して収益を得るタイプのサイトのことです。今回の変動でアフィリエイト系サイトの71%が負の影響を受けたとされています(BuildMVPFast調べ、2026年3月)。
また、AIを使ってコンテンツを大量生成していたサイトでは、60〜80%のトラフィック(アクセス数)喪失が報告されています。本業と関係のない広いテーマを量産するスタイルのサイトも、広く打撃を受けました。
独自データを持つ専門サイトが平均22%上昇した
一方、順位を上げたサイトにも明確な共通点があります。独自調査・自社データ・一次情報(直接経験して得た情報)を持つサイトは、平均22%の可視性向上を記録しています(BuildMVPFast調べ、2026年3月、B2B SaaSサイト32社のサンプル)。
専門的なB2Bメディア(企業間向け情報サイト)、ニッチな業界ブログ、独自の実験データや現場の事例を掲載しているサイトが、軒並み順位を上げました。「自社にしか書けない情報」が最大の強みになっています。
次の比較表で、上昇・下落したサイトの特徴を整理して確認してみましょう。
| 順位が上がったサイトの特徴 | 順位が下がったサイトの特徴 |
|---|---|
| 独自データあり | 他サイトの言い換えコンテンツ |
| 一次情報あり | AI大量生成 |
| 専門特化 | 本業外の広いテーマ量産 |
| 現場事例掲載 | — |
中小企業が今すぐできる情報増分の高め方
自社の「現場の声」をコンテンツとして発信する
「うちには特別なデータなんてない」と感じる方も多いのではないでしょうか。実は、そんな心配は不要です。大手企業には真似できない「現場のリアルな声」「地域密着の実体験」「担当者の実際の経験」こそが、今のGoogleが最も評価する要素だからです。
まず取り組みやすいのは、既存記事に自社ならではの情報を追記する作業です。「実際に試した結果の数値」「お客様からよくいただく質問」「過去の失敗から学んだこと」など、日常業務の中にある「言語化されていない知見」を一つ追記するだけで、情報増分を高められます。
AIは下書きに活用し、人間の視点を必ず加える
AIを使ってコンテンツを書くこと自体は、Googleも問題視していません。重要なのは「AIで生成した文章の上に、人間の知識・経験・判断が加わっているか」です。
おすすめの制作プロセスは次のとおりです。
AIで構成・下書きを作成した後、専門家が内容を検証・加筆します。そのうえで、独自データや体験談を追加してから公開します。このプロセスを経たコンテンツは、AI生成であっても高品質と評価されます。
次のフロー図で、具体的な制作手順を確認しましょう。
まとめ
2026年3月のGoogleコアアップデートで、「情報増分(インフォメーション・ゲイン)」がランキングシグナルとして初めて本格採用されました。他のサイトの内容を言い換えるだけのコンテンツは、今後ますます評価されにくくなります。
自社の現場経験・独自データ・担当者の実体験を積み上げることが、検索で選ばれ続ける最も確実な方法です。短期的なバズを追うのではなく、自社にしか書けない情報を地道に蓄積する「蓄積型の発信」こそが、長期的に検索上位を維持するウェブサイトをつくります。まずは既存記事の一つに、自社ならではのエピソードや実数値を一つ追記することから始めてみましょう。
よくある質問
Q. 情報増分(インフォメーション・ゲイン)とは何ですか?
A. 情報増分とは、検索上位にある他のページと比べて、あなたのページがどれだけ新しい・独自の情報を追加しているかを測るGoogleの評価指標です。
上位サイトの内容を言い換えただけのページは評価が下がり、自社独自のデータや体験を含むページは高く評価されます。2026年3月のコアアップデートで初めて本格的なランキングシグナルとして採用されました。
Q. AIで作ったコンテンツはすべて評価が下がりますか?
A. そうではありません。Googleが問題視するのは「AIで生成して、ほぼ手を加えずに公開したコンテンツ」です。
AIを下書きの補助に使い、人間が編集・ファクトチェックを行い、独自の視点や事例を加えたコンテンツは高品質と評価されます。重要なのはAIを使うかどうかではなく、「人間の知見が加わっているか」です。
Q. 中小企業でも情報増分を高めることはできますか?
A. むしろ中小企業にとってチャンスです。大企業には真似できない「現場のリアルな声」「地域密着の実体験」「担当者の実際の経験」こそが、今回のアップデートで評価される要素です。
特別なデータがなくても、実際の失敗・成功事例を記事に加えるだけで情報増分を高められます。
Q. アップデートで順位が下がってしまいました。どう対応すればよいですか?
A. まず焦らず、Google Search Console(グーグル サーチコンソール:自社サイトの検索パフォーマンスを確認できる無料ツール)でアップデート前後の変動を確認しましょう。
影響を受けた記事に自社独自の情報を追記してコンテンツを強化することが有効です。コアアップデートからの回復には一般的に3〜6ヶ月かかるため、継続的な改善が重要です。
Q. 情報増分を高めるために、まず何から始めればいいですか?
A. 既存記事を一つ選び、「このテーマで自社にしか書けない情報は何か」を考えることから始めましょう。
実際に試した数値データ、顧客からよく受ける質問、失敗から得た教訓など、日常業務の中にある「言語化されていない知見」を追記するのが第一歩です。新しく記事を書くより、既存コンテンツを強化する方が効果を出しやすいです。
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