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SEO・GEO対策

FAQ構造化データの書き方|JSON-LD実装例と表示終了後の扱い方

「FAQの構造化データを入れたのに、検索結果に何も出ない」「そもそも、まだ書く意味はあるの?」そんな疑問を持つWordPressユーザーに向けて、FAQ構造化データの書き方を基礎から解説します。

結論から言うと、書き方そのものは今も変わりません。JSON-LDで質問と回答をセットで記述し、ページ本文のQ&Aと一致させるだけです。変わったのは「何のために書くか」。本記事では、JSON-LDの基本コード、WordPressでの実装、検証方法を解説します。さらに、表示終了後に残すか外すかの判断と、AI検索との関係まで順に整理します。

FAQ構造化データとは何か:2026年のGoogleでの扱い

FAQ構造化データとは、ページ内のよくある質問と回答を、検索エンジンが読める形式で記述したものです。例えば、料金や納期のQ&Aに「これは質問と答えです」という目印を付けるイメージ。schema.orgで定義された「FAQPage」という型を使います。

実装方式記述場所学習コストメンテナンス性推奨度
JSON-LDheadまたはbody内の<script>タグ低高(HTMLと分離)★★★ Googleが推奨
MicrodataHTML要素の属性として記述中低(HTMLと混在)★★☆ 旧形式
RDFaHTML属性として記述高低(複雑な構造)★☆☆ 対応はしている
ノートPC画面にFAQ構造化データ書き方検索結果表示

FAQ構造化データの定義と仕組み:JSON-LDとは何か

JSON-LDとは「JSON for Linked Data」の略で、JavaScriptのオブジェクト記法を使って構造化データを記述する形式です。GoogleはHTML内に埋め込む3つの方式(JSON-LD / Microdata / RDFa)のうち、JSON-LDを最も推奨しています。

FAQ構造化データでは、@type: "FAQPage" と "mainEntity" プロパティを使ってQ&Aの組み合わせを定義します。考え方は「質問の箱の中に、質問文と答えを入れていく」入れ子の構造です。

FAQページとFAQ構造化データの違い

FAQページとFAQ構造化データは、別物として整理すると理解が進みます。前者は読者が読む「見た目のQ&A」、後者は検索エンジンに伝える「裏側の目印」です。両者はセットで使い、目印だけ書いて本文がない状態はガイドライン違反になります。

FAQページとFAQ構造化データの違い

観点FAQページ(見た目のQ&A)FAQ構造化データ(裏側の目印)
読み手読者(人)検索エンジン・AIなどの機械
書く場所ページ本文のQ&A部分JSON-LD(scriptタグ内のコード)
2026年10月時点の役割疑問の先回り・問い合わせ削減・AI検索の引用元になる本文Q&Aの構造を機械に明示する補助(Google検索での特別表示はなし)

本文と目印は一致させるのが大前提。本文にないQ&Aをマークアップしてはいけません。

FAQリッチリザルトは2026年5月に表示終了

以前は、FAQ構造化データを入れると、検索結果の下に質問と回答が折りたたみ表示されました。しかしGoogleは2023年8月、この表示を有名で信頼性の高い政府機関・保健医療サイトに限定します。そして2026年5月7日、Google検索での表示そのものを終了しました。

FAQリッチリザルト終了までの経緯

時期Googleの変更内容
2023年8月8日FAQリッチリザルトを、有名で信頼性の高い政府機関・保健医療サイトに限定すると発表
2023年9月13日あわせて発表されたHowTo(手順)のリッチリザルトがパソコンでも終了
2026年5月7日FAQリッチリザルトがGoogle検索に表示されなくなる
2026年6月Search Consoleの検索での見え方・リッチリザルトレポート、リッチリザルトテストのFAQ対応が終了予定と告知。6月15日に公式ドキュメントを削除
2026年8月Search Console APIでのFAQ対応が終了予定

※出典:Google検索セントラル ブログ「HowTo とよくある質問のリッチリザルトにおける変更」(2023年8月)、「ドキュメントの更新情報」(2026年5月・6月)

つまり、一般企業のサイトでは、FAQ構造化データを入れても検索結果の見た目は変わりません。古い解説記事にある「CTRが上がる」「検索結果の占有面積が広がる」といった効果は、今は期待できない点に注意してください。

それでもFAQを整える意味

それでも、ページ内のFAQを整える価値は残ります。1つ目は、問い合わせ前の自己解決です。「営業時間は」「対応エリアは」といった定番の質問にページで先回りできれば、担当者が同じ返信を繰り返す手間が減ります。

2つ目は、AI検索への備えです。ただし、効くのはマークアップよりも本文の質です。Googleは、AIによる概要やAIモードに表示されるために、特別なマークアップは不要と説明しています。質問に対して結論から短く答えるQ&Aは、人にもAIにも読み取りやすい素材になります。

マークアップ自体は、ページの構造を機械に正確に伝える補助と位置づけましょう。Google以外の検索エンジンやツールが、schema.orgの情報を読み取る場面もあります。すでに設置しているなら、無理に外す必要はありません。

FAQ構造化データを使ってよいページ

Googleのガイドラインで、FAQPageを使えるのは「1つの質問に回答が1つだけ」のよくある質問ページです。サイト運営者が質問と回答を用意し、読者が別の回答を投稿できないページが該当します。

一方、1つの質問に複数のユーザーが回答できるフォーラムや掲示板には、QAPageという別の型を使います。また、FAQPageを宣伝目的で使うことは禁止されています。同じQ&Aを複数のページに載せている場合は、サイト内の1か所だけをマークアップしましょう。

FAQ構造化データの書き方:JSON-LDの実装手順

JSON-LDの記述は、基本パターンを1つ覚えてしまえば応用が可能です。まず、コピーして使えるテンプレートを確認してください。

FAQ構造化データ 実装3ステップ

1
📄
JSON-LDコード作成
テンプレートをコピーして質問・回答を書き換える
→
2
📋
HTMLに貼り付け
<head>内またはページ本文の末尾に<script>タグごと貼り付ける
→
3
✅
検証ツールで確認
スキーマ検証ツールでエラーがなければ実装完了

⚠ JSON-LDの内容はページ本文のFAQと必ず一致させること

基本のJSON-LDコード:コピーして使えるテンプレート

以下が1つのFAQを含む最もシンプルなJSON-LDです。

<script type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "FAQPage",
  "mainEntity": [
    {
      "@type": "Question",
      "name": "ここに質問を入力",
      "acceptedAnswer": {
        "@type": "Answer",
        "text": "ここに回答を入力。HTMLタグも使用可能です。"
      }
    }
  ]
}
</script>

@context は必ず "https://schema.org" と記述してください。@type: "FAQPage" でページ種別を宣言し、mainEntity に質問と回答の配列を格納します。

必須プロパティと任意プロパティの違い

FAQ構造化データで必須となるプロパティは次の通りです。

mainEntity → 質問と回答のグループ(必須)。@type: "Question" → 質問であることの宣言(必須)。name → 質問文(必須)。acceptedAnswer → 受け入れ回答(必須)。@type: "Answer" → 回答であることの宣言(必須)。text → 回答テキスト(必須)。

任意プロパティとして url(回答への直リンク)や dateCreated(作成日)も追加できますが、Googleは現状これらを積極的に活用していないため、省略してもかまいません。

複数のFAQを追加する際の記述ルール

複数のFAQを追加するには、mainEntity の配列に { "@type": "Question", ... } オブジェクトをカンマで区切って並べていきましょう。

注意点が3つあります。1つ目は「ページ本文に存在しない質問と回答を書いてはいけない」というルールです。構造化データの内容は、ページ本文と一致している必要があります。2つ目は回答テキストに使うHTMLタグです。Googleの仕様で使えたのは、見出し(h1〜h6)・改行・リスト・リンク・段落・強調のタグです。それ以外のタグは無視されていました。

3つ目は、回答の中身です。回答には質問への答えだけを書き、広告や関係のない宣伝文を詰め込まないようにします。シンプルで本文と一致した回答が、最も強い土台になります。

WordPressでのFAQ構造化データ実装:プラグインあり・なし両対応

WordPressでは、プラグインを使う方法と手動で記述する方法があります。それぞれの特徴を把握してから選んでください。

Yoast SEO・All in One SEOプラグインでの設定手順

Yoast SEOを使う場合、投稿編集画面の「Yoastブロック」からFAQブロックを追加するだけでJSON-LDが自動生成されます。コードを書く必要がなく、初心者でも安全に実装できる手段といえるでしょう。

All in One SEO(AIOSEO)では、投稿編集画面の「スキーマ」設定からFAQを追加できます。利用できる機能は版によって異なるため、お使いの版の設定画面で確認してください。

注意したいのは、プラグインの重複です。テーマのFAQブロックとSEOプラグインの両方が出力すると、同じFAQPageが二重に出力されます。導入前に、既存のテーマやプラグインの機能と重ならないか確認しておきましょう。

functions.phpに直接追記する方法(プラグイン不要)

プラグインなしで実装したい場合は、functions.phpに次のコードを追記しましょう。

// 子テーマの functions.php に追記する例
function add_faq_structured_data() {
    if ( ! is_single( 123 ) ) { // 123 はFAQを載せた投稿のID
        return;
    }
    $faq = array(
        '@context'   => 'https://schema.org',
        '@type'      => 'FAQPage',
        'mainEntity' => array(
            array(
                '@type'          => 'Question',
                'name'           => '質問1',
                'acceptedAnswer' => array( '@type' => 'Answer', 'text' => '回答1' ),
            ),
        ),
    );
    echo '<script type="application/ld+json">'
        . wp_json_encode( $faq, JSON_UNESCAPED_UNICODE )
        . '</script>';
}
add_action( 'wp_head', 'add_faq_structured_data' );

is_single( 123 ) の部分を変えれば、出力するページを絞り込めます。ただし、親テーマのfunctions.phpに直接書くと、テーマ更新でコードが消えてしまいます。子テーマを使うか、コードスニペット管理プラグインで管理しましょう。社内にコードを扱える人がいなければ、プラグイン方式から始めて構いません。

テーマ別の実装注意点:Cocoon・SWELL・Divi

CocoonやSWELLには、Q&Aを見やすく表示するFAQ用のブロックがあります。テーマの版や設定によっては、構造化データも自動で出力されます。まずはFAQブロックを置いたページのソースを開き、「FAQPage」という文字列があるかを確認しましょう。

Diviなど、FAQの構造化データを出力しないテーマもあります。その場合は、SEOプラグインのスキーマ機能か、子テーマのfunctions.phpへの追記で対応します。

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FAQ構造化データのよくある失敗例と対処法

FAQ構造化データの失敗は、いくつかの典型的なパターンに集約されます。検索結果に表示されなくなった今も、誤った構造を伝えないために押さえておきましょう。

FAQ構造化データ 実装後の確認チェックリスト

公開前と公開後に、この4点を確認しましょう

4項目すべて確認済みなら
正しく伝わる状態が整っています ✓

検証ツールで見つかる主なエラーパターン

検証ツールでエラーになる主な原因は、次の3つです。

必須フィールドの欠落:name(質問)または text(回答)プロパティが欠けている場合です。コードを再確認しましょう。

コンテンツの不一致:JSON-LDに記述した質問・回答が、ページ本文に存在しない状態です。FAQ本文をページに追加するか、構造化データを削除してください。

JSON構文エラー:カンマの欠落・引用符の不一致・波括弧の閉じ忘れなどです。公開前に検証ツールで確認しましょう。

FAQの回答がページ本文にない場合のリスク

Googleの構造化データに関するガイドラインでは、読者に見えない内容をマークアップしてはいけないと定めています。違反すると「手動による対策」を受け、そのページはリッチリザルトの対象外になります。Googleは、この対策自体は検索順位には影響しないと説明しています。

とはいえ、本文と目印がずれた状態は、サイトの信頼を損ねます。ページ本文にFAQを表示したうえで、同じ内容を構造化データに含めてください。回答を折りたたみ表示にし、クリックで開く形にするのは問題ありません。

更新・削除時の構造化データ修正手順

FAQの内容を変更した場合は、ページ本文と構造化データの両方を同時に更新しましょう。

FAQページ自体を削除する場合は、構造化データも同時に削除します。削除後はSearch ConsoleのURL検査ツールから「インデックス登録をリクエスト」を実行すると、変更をGoogleに伝えられます。

既存のFAQ構造化データは残す?外す?

すでに設置しているFAQ構造化データは、残しても外しても構いません。Googleは2023年の発表で「使用されていない構造化データによって検索で問題が発生することはない」と明言しています。

判断の目安は、管理の手間です。プラグインが自動で出力しているなら、そのままで十分です。手書きのコードで本文との同期が負担になっているなら、外してFAQ本文の充実に時間を回す選択もあります。

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実装後の確認方法:2026年6月以降の検証手順

FAQのリッチリザルトがなくなったことで、確認に使うツールも変わりました。2026年6月で、リッチリザルトテストとSearch ConsoleのFAQ対応は終了しています。今の確認手順を整理します。

スキーマ マークアップ検証ツールで構文を確認

構文の確認には、schema.orgが提供する「スキーマ マークアップ検証ツール」を使います。URLまたはコードを入力すると、FAQPageとして読み取れているか、エラーがないかを一覧で確認できます。

私自身、実装支援の現場では、公開前に1回は検証を通すようにしています。エラーをゼロにしてから反映するだけで、後戻りが大きく減りました。数分の確認が、数日の手戻りを防ぎます。

URL検査ツールでGoogleの認識を確認

Googleがページをどう読み込んでいるかは、Search ConsoleのURL検査ツールで確認します。インデックス登録済みか、公開ページのHTMLにJSON-LDが含まれているかを見ておきましょう。

Search ConsoleのFAQレポートはなくなった

以前は、Search Consoleの検索での見え方に「FAQ」のフィルタがあり、FAQリッチリザルトのクリック数を確認できました。このレポートとフィルタも、2026年6月で提供が終わる予定と告知されています。古い手順書を使っている場合は、確認方法を更新しておきましょう。

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AI検索時代にFAQをどう活かすか

FAQのリッチリザルトがなくなっても、Q&A形式のコンテンツの価値は変わりません。むしろAI検索の広がりで、質問と答えをはっきり示す書き方の重要性は増しています。

AI検索に特別なマークアップは不要(Google公式)

Googleは、AIによる概要やAIモードに表示されるために、追加の要件や特別な最適化は必要ないと説明しています。構造化データについては、ページの表示内容と一致させることを基本の取り組みとして挙げています。

※出典:Google検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」

引用されやすいFAQの書き方

AIに引用されるかどうかを左右するのは、回答の中身です。質問の直後に結論を1〜2文で書き、そのあとに理由や補足を続けます。「〜とは何ですか」「いくらかかりますか」など、実際に寄せられた質問の言葉をそのまま見出しにするのも効果的です。

関連する考え方は、ChatGPT検索に表示される方法やLLMO対策とはでも解説しています。

中小企業がFAQから着手すべき理由

中小企業がFAQから着手すべき理由は、費用対効果の高さにあります。新しい記事を量産しなくても、既存ページのQ&Aを整えるだけで、読者の疑問に答える情報が積み上がるからです。

一度整えたFAQは、問い合わせ内容を反映しながら育てていけます。一時的なバズではなく、信頼を少しずつ積み上げる蓄積型の発信。その最初の一歩として、FAQは現実的な選択肢です。

よくある質問

FAQ構造化データを設定すると、検索結果にFAQは表示されますか?

表示されません。FAQリッチリザルトは、2026年5月7日でGoogle検索での表示が終了しました。それ以前も、2023年8月からは有名な政府機関・保健医療サイトに限られていました。

WordPressのプラグインなしでFAQ構造化データを実装できますか?

はい、可能です。functions.phpや各記事のカスタムHTMLブロックにJSON-LDコードを直接記述することで実装できます。ただし、Yoast SEOやAll in One SEOなどのプラグインを使うと、設定ミスを防ぎやすく管理が楽になるでしょう。

FAQ構造化データはいくつまで設定できますか?

決まった上限はありません。数を増やすより、読者が本当に疑問に思う質問を選ぶことが大切です。まずは実際の問い合わせから3〜5問を選び、後から育てていく運用が向いています。

AI OverviewやGEO(生成AIの回答)にもFAQ構造化データは効果的ですか?

Googleは、AIによる概要やAIモードに表示されるための特別なマークアップは不要と説明しています。効果を左右するのは、質問に結論から答えるFAQ本文の質です。構造化データは、本文の内容と一致させたうえでの補助と考えてください。

既存のFAQ構造化データは削除したほうがよいですか?

削除しなくても問題ありません。Googleは、使用されていない構造化データによって検索で問題が発生することはないとしています。管理の手間が大きい場合だけ、外すことを検討しましょう。

FAQ構造化データが正しいかは、どう確認すればよいですか?

schema.orgの「スキーマ マークアップ検証ツール」で構文を確認します。リッチリザルトテストは、2026年6月でFAQへの対応が終了しました。Googleの読み込み状況は、Search ConsoleのURL検査ツールで確かめられます。

FAQ構造化データの書き方は、JSON-LDで質問と回答をセットで記述し、ページ本文と一致させるだけです。検索結果での特別な表示はなくなりましたが、読者とAIの両方に伝わるQ&Aを整える価値は残ります。まずは自社によく届く質問を3つ書き出すところから始めてみてください。

飯塚昭博

この記事の著者

飯塚 昭博

Akihiro Iitsuka

コントリ株式会社 代表取締役

青山学院大学卒業後、自動車会社にて年間180億円規模の設備調達を担当。中小企業経営者の想いに触れる中でその価値を伝えることに使命を感じ、2023年独立。経営者インタビューメディア「コントリ」を運営し、100社以上の経営者を取材。SEO・AI活用・発信設計を通じて中小企業の「伝わる発信」を支援している。

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