LINE公式アカウントで集客や予約導線を整えようとして、まず詰まるのが「リッチメニューのサイズってどれが正解なの」という疑問ではないでしょうか。
結論から言うと、リッチメニューのサイズはLarge(2500×1686px)とCompact(2500×843px)の2種類で、載せたい導線の数に合わせて最大6分割か最大3分割を選びます。画像ファイルはJPEGかPNG、容量は1MB以内、縦横比は1.45以上という3つの規定を満たせば、スマホでそのまま綺麗に表示される仕様です。
主要な数字と出典をまとめた表も、冒頭で確認しておきましょう。
| 項目 | Large | Compact | 出典 |
|---|---|---|---|
| 画像サイズ(px) | 2500×1686 | 2500×843 | LINEヤフーfor Business公式マニュアル |
| 最大分割数 | 6分割 | 3分割 | 同公式マニュアル参照 |
| 縦横比(幅÷高さ) | 約1.48 | 約2.97 | LINE Developers資料 |
| ファイル容量上限 | 1MB | 1MB | Messaging APIリファレンス |
| 対応形式 | JPEG/PNG | JPEG/PNG | LINE Developers公式ガイド |
本記事では、2種類のサイズの違い・分割パターン別の実寸・画像仕様・Canvaでの作り方・中小企業が反応率を上げるサイズ選びの判断軸・よくある失敗3つを順に整理します。発信担当者が1人で設計から入稿までを完結できる状態を目指して書きました。
ハッシンラボを運営するコントリ株式会社の飯塚です。小さな企業がSNSの画像仕様に振り回されず、記事やLPへの導線として蓄積型発信を続けられる形を一緒に考えていきます。
リッチメニューのサイズは2種類|LargeとCompactの基本仕様
LINE公式アカウントのリッチメニューには、縦長のLarge(2500×1686ピクセル)と、横長のCompact(2500×843ピクセル)の2サイズが用意されています。載せられる情報量と1ボタンあたりのタップ領域は、Largeが約2倍の広さです。発信の目的が「複数導線を1画面に集約したい」のか「シンプルに1〜3つの行動を促したい」のかで、迷わず決められます。
まず画面の見え方から押さえておくと、分割パターンの選択で迷いません。
Large(2500×1686px)の寸法と使いどころ
Largeサイズは縦2500×横1686ピクセルのキャンバスで、最大6分割までのレイアウトに対応する仕様です(出典:LINE公式マニュアル・2026年10月確認)。トーク画面を開いたときの表示面積が大きく、画像内に文字情報やアイコンをたっぷり載せられる作りです。
Largeが向くのは、以下のような導線が複数あるアカウントです。
- 美容サロンのように「予約・メニュー・アクセス・クーポン・ブログ」など5〜6本の導線を1画面にまとめたい
- ECサイトで「新商品・セール・カテゴリ別・購入履歴・問合せ」を並列で見せたい
- 不動産仲介のように「物件検索・来店予約・内見予約・ローン相談」を同じ階層で提示したい
LINE公式アカウントチャンネルが2025年10月に公開した設計術の動画でも、商材が複数ある業態ではLargeが推奨されると紹介されていました。Largeを選ぶと、1枚のメニューに情報を集約できるため、タブ切り替えの実装コストが抑えられる仕組みです。
一方で、Largeは面積が広いぶんデザインが散らかりがち。導線が3つしかないのにLargeを選ぶと、1ボタンに空白が目立つ寂しい印象を与えてしまう場面も見かけます。
Compact(2500×843px)の寸法と使いどころ
Compactサイズは縦2500×横843ピクセルで、最大3分割までを選択可能(出典:LINE公式マニュアル・2026年10月確認)。Largeの高さをちょうど半分にした横長レイアウトで、トーク画面の下部にすっきり収まるのが特徴です。
Compactが向くのは、以下のようなシンプル導線のアカウントと言えます。
- クリニックや士業で「予約・問合せ・診療時間」の3本に絞りたい
- 単品通販で「購入・レビュー・サポート」の3つのみ見せたい
- 個人事業主で「公式サイト・SNS・メール相談」を並べたい
一人運用の店舗や個人事業では、Compactを選んでおくほうが更新の手間が小さく済む構造。画像内の情報量が少ないため、季節替えやキャンペーン切り替えのときにも作り直しが短時間で終わる作りと言えます。
私自身も、週1回しか更新できない小規模の公式アカウントではCompactを推してきました。載せすぎて更新が止まるより、3本に絞って毎週情報を差し替えられるほうが、顧客との接点が途切れにくい構図です。
画面に表示される比率とスクロール時の見え方
スマホのトーク画面でリッチメニューが占める割合は、Largeで画面高さの約40〜50%、Compactで約20〜25%と覚えておくと設計がしやすい構図(出典:当社検証・iPhone 15 Pro/Pixel 8・2026年10月測定)。iPhone 15 ProやPixel 8のような一般的な縦長スマホで実際に表示したときの体感値です。
スクロールの挙動も押さえておきましょう。ユーザーがトーク履歴をスクロールしていくと、リッチメニューは画面下に固定されたまま残る仕様。閉じるボタンをタップするまでは常に視界に入るため、ボタンの視認性と1タップでの意味の伝わりやすさが反応率を大きく左右します。
参考として、LINEヤフー for Business の公式ドキュメントでも、リッチメニューは「ユーザーが最も頻繁に目にする接点」と位置付けられています(出典:LINEヤフー for Business 公式マニュアル・2026年10月確認)。
分割パターン別の推奨サイズ|6分割・4分割・1分割の寸法表
分割テンプレートは、Largeで1〜6分割、Compactで1〜3分割から選べます。各ボタンの寸法は「全体サイズ÷分割数」で単純計算できるため、載せたい導線の本数から逆算するのが最短ルートです。実寸がピクセル単位で分かれば、デザインツールのガイド線を正確に引けます。
まずは実寸をまとめて把握しましょう。
| サイズ | 分割数 | 1タイル寸法 | 典型レイアウト |
|---|---|---|---|
| Large | 6分割 | 833×843px | 縦2段×横3列 |
| Large | 4分割 | 1250×843px | 縦2段×横2列 |
| Large | 3分割 | 833×1686px | 横1列(縦長タイル) |
| Large | 2分割 | 1250×1686px | 横1列(縦長タイル) |
| Large | 1分割 | 2500×1686px | 全面1画像 |
| Compact | 3分割 | 833×843px | 横1列 |
| Compact | 2分割 | 1250×843px | 横1列 |
| Compact | 1分割 | 2500×843px | 全面1画像 |
Large 6分割(833×843px)の実寸と使い方
Largeの6分割は、1ボタンあたり縦843×横833ピクセルのタイル(出典:LINE公式マニュアル分割テンプレート仕様・2026年10月確認)。縦2段×横3列に並べる配置が標準で、ボタン面積が小さくなるぶん、情報量と見やすさのバランスがシビアと言えます。
6分割を使いこなすコツは、各タイルに「アイコン+2〜5文字の動詞」を置くこと。「予約」「電話」「地図」「クーポン」のように短く切ると、スマホの画面で視認できるサイズを保ちやすい構図です。写真を背景に入れたい場合は、文字の後ろに半透明の黒い帯を敷くと可読性が確保できる仕組み。
mikimiki web スクールが2025年7月に公開した「CanvaでLINEリッチメニューを作る全手順・完全版」(出典:YouTube・31,971回再生・2025-07公開)では、Canvaのカスタムサイズで直接2500×1686pxのキャンバスを立ち上げ、ガイド線で6分割を引いていく手順が紹介されていました。実演の中でも、文字情報を詰め込みすぎないことが反応率を落とさないポイントとして触れられていた点が印象的でした。
Large 4分割・3分割・2分割・1分割の寸法
Largeの他の分割パターンの実寸は、以下のとおりです(出典:LINE公式マニュアル・2026年10月確認)。
- 4分割(縦2行×横2列):1タイル1250×843px
- 3分割(横1列):1タイル833×1686pxまたは縦1列で2500×562px
- 2分割(縦1行×横2列):1タイル1250×1686px
- 1分割(単一画像):2500×1686px全面
4分割は「2×2の正方形タイル」が綺麗に収まるため、デザインの自由度が最も高い選択肢。アイコンと短い説明文を両立させたいBtoBアカウントで採用されるケースをよく見かける印象です。
1分割を選ぶと、1枚の画像全体を1つのリンクに割り当てる構造。キャンペーンLPへの誘導や、ブランドイメージを前面に出したい場面で有効な選択肢と言えるでしょう。ただしタップ領域がLINE側で自動的に全面に広がるため、画像内の目立つ要素はすべてリンク先を示唆するものにしておく配慮が重要です。
Compact 3分割・2分割・1分割の寸法と選び方
Compactの分割パターンは、以下の3種類に絞られます(出典:LINE公式マニュアル・2026年10月確認)。
- 3分割(横1列):1タイル833×843px
- 2分割(横1列):1タイル1250×843px
- 1分割(単一画像):2500×843px全面
Compactの3分割は、Largeの6分割上段とまったく同じ寸法(833×843px)という関係。デザインの差し替えがしやすいという利点が生まれます。例えば、閑散期はCompact3分割で軽量運用し、繁忙期だけLarge6分割に切り替える、といった運用も設計可能です。
北海道デジタル・アンド・コンサルティング株式会社が2026年6月に公開した約36分の操作勉強会動画(出典:YouTube・2026-06公開)でも、配置・サイズ・タブの関係が実演で解説されており、Compactで3つの導線に絞る設計が小規模事業者には現実的だと紹介されていました。
画像ファイルの規定|形式・容量・最低解像度の押さえどころ
寸法が正しくても、ファイル規定を外すとLINEにアップロードできません。JPEG・PNG形式、ファイル容量1MB以内、縦横比1.45以上という3つが、公式ドキュメントで明記された最低条件です。入稿前にチェックリスト化しておくと、差し戻しによる作業ロスを防げます。
規定の全体像を先に見ておきましょう。
対応形式はJPEG/PNG・最大1MB
アップロードできる画像形式はJPEGとPNGの2種類に限定(出典:LINE Developers Messaging API)。WebPやGIFは不可という扱いです。グラデーションや写真を多く含むデザインはJPEG、ロゴやアイコン主体で透過が必要なデザインはPNG、と使い分けると結果的に軽量化しやすい構造となります。
容量は1枚あたり1MB以内という上限が設定されており(出典:LINE Developers公式リファレンス・2026年10月確認)、Largeサイズの2500×1686pxをPNGでフル書き出しすると、簡単に3〜5MBまで膨らんでしまうという現実があります。JPEGへの変換か圧縮で対処するのが基本の流れ。PhotoshopやCanvaの書き出し画面で、画質を60〜80%の範囲に調整すると、見た目を保ちながら1MBを下回る形に収まる場面が多いでしょう。
もしCanvaで書き出しサイズが大きくなる場合は、ダウンロード形式を「JPG」に変え、品質スライダーで調整するだけで解決するケースが大半を占めます。
幅と高さの最低値と縦横比1.45以上の条件
LINE公式が指定する画像の寸法条件は、幅800〜2500px、高さ250〜1686px(出典:LINE Developers Messaging APIリファレンス・2026年10月確認)。Largeの2500×1686pxやCompactの2500×843pxを使えば自動的に満たせますが、独自サイズを設計したいときは下限と上限を外さないよう注意しましょう。
もう1つの重要な条件が縦横比(幅÷高さ)1.45以上という点です(出典:LINE Developers・2026年10月確認)。縦長すぎる画像はアップロード時にエラーが返ってくる仕組み。LargeとCompactはそれぞれ約1.48と約2.97なので、規定のテンプレートを使っていればまず引っかかりません。
独自寸法で正方形に近い画像を作ると、縦横比1.45を下回ってアップロードが止まる場面に出くわすことも。横幅をもう200〜300px足して長方形に調整する、という対応で切り抜けられる構図です。
書き出し設定でサイズを1MB以下に収めるコツ
ファイル容量を1MB以内に収めるための実務的な設定を、ツール別に整理しましょう。
Canvaの場合:ダウンロード時に「ファイルの種類」をPNGではなくJPGに設定し、品質を80%前後に落とす流れ。背景が単色のデザインなら、画質を60%まで落としても見た目はほぼ変わりません。
Figmaの場合:書き出しプリセットで「JPG」を選び、Quality(品質)を0.8に設定するのが基本。PNG書き出しが必須のときは、TinyPNG(tinypng.com)に通すと、画質を保ったまま50〜70%の圧縮が可能という選択肢もあります。
Photoshopの場合:「書き出し形式」から「JPG」を選び、画質スライダーで50〜70%に調整。メタデータは「なし」を選ぶと、さらに数十KB軽くできる仕組みです。
このあたりの詳細な画像サイズ運用は、X(旧Twitter)の画像サイズ早見表やInstagramの画像サイズ最新ガイドでもSNS別にまとめていますので、合わせてご覧ください。
Canva・Figmaで作るときのサイズ設定手順
ゼロからIllustratorを使わなくても、CanvaとFigmaのカスタムキャンバスで十分に作れます。どちらもピクセル単位でサイズを指定でき、ガイド線で分割境界を可視化できる構造です。ここでは実務でよく使う初期設定を順に紹介します。
まず全体の作業フローを可視化しておきます。
Canvaでカスタムサイズを指定する手順
Canvaのトップ画面で「カスタムサイズ」をクリックし、単位をピクセルに設定。Largeを作るなら「幅2500・高さ1686」、Compactなら「幅2500・高さ843」と入力して新しいデザインを開く流れです。
キャンバスが開いたら、まず「ファイル」→「設定」から定規とガイドを有効化。Largeの6分割なら、縦に833pxと1666pxの位置に垂直ガイドを引き、横に843pxの位置に水平ガイドを1本引く手順。これで6つのタイルが可視化された状態となります。
mikimiki web スクールの動画でも紹介されていた流れですが、ガイドを引いたらいったんロックしておくのが実務のコツ。デザイン中にガイドを誤って動かしてしまうと、分割境界がズレて反応率に影響する恐れがあるため要注意です。
テンプレートから起こしたい場合は、Canvaの検索窓で「LINEリッチメニュー」と入れると、無料・有料のテンプレートが数百点ヒット。寸法が合っているテンプレートを選べば、サイズ指定の工程を省ける構造となっています。
Figmaで分割ガイドを引く手順
Figmaの場合は、新規ファイルで「Frame」を2500×1686または2500×843で作成する流れ。右サイドバーのプロパティで寸法を直接入力する方法が最も速い作業順と言えるでしょう。
分割ガイドは、Rectangleで透明のオーバーレイを作り、Boolean演算で境界線だけを可視化するやり方が綺麗。もしくは、Layout Grid機能でColumns 3 / Rows 2を設定すれば、Largeの6分割タイルが自動で表示される仕組みです。
Lステップ活用術【ソフコミ】チャンネルが2026年3月に公開した「Figmaで簡単!LINEリッチメニューの作り方を実演解説」(出典:YouTube・2026-03公開)では、Layout Gridを使った分割の設定方法が7分間でまとめられていました。Figma未経験の発信担当者でも、動画の手順通りに進めれば初回で完成までたどり着ける道筋です。
書き出し時は、Frameを選択して右サイドバーの「Export」セクションでJPG形式・Quality 0.8を指定する流れ。これで多くの場合、1MB以内に収まる形になります。
書き出し時にファイルサイズを圧縮する方法
書き出し後にファイルサイズを確認し、1MBを超えていた場合は圧縮処理に進みましょう。もっとも手軽なのは、オンラインの圧縮ツール群と言えます。
- TinyPNG(PNG・JPG両対応、ドラッグ&ドロップで圧縮)
- Squoosh(Google製、画質と容量をプレビューで比較できる)
- ImageOptim(Macアプリ、ドラッグするだけで無劣化圧縮)
Squooshは、画質を落としたときの見た目の変化をリアルタイムでプレビューできる仕組みが便利。品質80%で軽くする→肉眼で見比べる→納得できたら書き出す、という流れが作業の王道と言えるでしょう。
Canvaから直接書き出すだけで1MBを下回る場合は、追加の圧縮は不要です。あくまで書き出し後に超過していた場合の次の一手として覚えておけば十分でしょう。
中小企業の発信担当者が反応率を上げるサイズ選びの判断軸
リッチメニューのサイズと分割は、見た目の好みで決めるものではありません。「お客さまに取ってほしい行動がいくつあるか」と「更新頻度」の2軸で決めると、迷いが大幅に減ります。中小企業の発信担当者が1人で運用するケースでは、更新のしやすさが長期の反応率を左右する大きな要素です。
意思決定の順番を整理しましょう。
導線が3つ以下ならCompact・4つ以上ならLargeが基本
まず導線の本数から判断する流れになります。お客さまに取ってほしい行動が3つ以下なら、迷わずCompact。「予約・問合せ・公式サイト」のような3本構成なら、Compactの3分割でちょうど収まる構図です。
導線が4つ以上あるなら、Largeを選ぶ判断。「予約・問合せ・公式サイト・ブログ・SNS・ショップ」のような6本構成なら、Largeの6分割に1本ずつ割り当てる形が自然な流れとなります。
迷ったときは、今月中に実行したい行動が何本あるかを書き出してみてください。優先度の低い導線を外して3本に絞れるなら、Compactで十分な設計。絞り切れずに4本以上残るなら、Largeに切り替えるという判断です。
受付LINEリッチメニューの実例を紹介するnagamachi_minamiAHチャンネル(出典:YouTube・2023年公開・5,772回再生)の短尺動画でも、受付業務に特化した導線を3〜4本に絞って設計している様子が映されていました。業務用途が明確な業態ほど、本数を絞る判断が反応率を押し上げるという示唆が得られます。
更新頻度が月1回未満のときのサイズ選び
次に更新頻度で絞り込みましょう。月1回未満しか更新できない場合は、Compactを強く推します。情報量が少ないため、情報の鮮度が落ちにくく、「いつ見ても同じ」という印象を与えにくい構造となるためです。
Largeで6分割を組んでしまうと、1マスごとに季節キャンペーンや限定情報を入れたくなるもの。しかし運用が追いつかず、半年前のキャンペーンが残ったまま、ということが発信担当者1人の体制ではよく起きる場面と言えるでしょう。
実際、私がコントリで中小企業の発信を伴走していても、「作ったあと放置してしまった」という相談を複数いただいてきました。更新リソースを冷静に見積もり、無理のない分割数を選ぶ姿勢が、長期の運用コストを下げる鍵。
予約・問合せ・資料請求を1画面に収める配置例
BtoBの中小企業で典型的な「予約・問合せ・資料請求」の3本導線を、Compact3分割に収める配置例を紹介しましょう。
- 左タイル:予約(カレンダーアイコン+「予約する」)
- 中央タイル:問合せ(吹き出しアイコン+「相談する」)
- 右タイル:資料請求(PDFアイコン+「資料を見る」)
このとき、各タイルの背景色をブランドカラーの濃淡で変えると、タイル間の境界が自然に強調される見え方。中央タイルだけ色を強めると、問合せへの誘導が視覚的に目立つ構造となります。
社内でABテストできる体制があるなら、中央タイルを「問合せ」か「予約」のどちらにするかを2週間ずつ切り替えて反応数を測るのが実務的な手。更新コストを抑えつつ、どちらが反応率を押し上げるかデータで判断可能という利点があります。
このあたりの比較検証のやり方は、Instagramインサイトの見方でまとめている指標の読み方と同じ発想で、LINE側でも応用が利きます。
よくある失敗3つ|文字切れ・圧縮劣化・タップ領域ズレの回避策
寸法通りに作っても、スマホで実機確認すると「あれ、こんなはずじゃ」という崩れが見つかることがあります。原因はだいたい3つのパターンに絞られます。中小企業の発信現場でも再現しやすい失敗なので、順に回避策を押さえていきましょう。
ここで3つの失敗を一覧化しておきます。
セーフエリアを意識して文字切れを防ぐ
1つ目の失敗は、タイルの端で文字が切れる現象。Canvaのプレビューでは収まっているように見えても、実機で確認するとボタンの端ギリギリに置いた文字が切れている、という場面がよく起こる現実があります。
回避策は、各タイルの上下左右に80〜100pxのセーフエリアを確保すること(出典:当社制作現場での検証値・2026年10月時点)。Largeの6分割なら、833×843pxのタイル内で、実際に文字やアイコンを置くのは中央の約650×650pxの範囲に収める、というルールが実務の目安となります。
Canvaでガイド線を引く段階で、セーフエリアも同時に線を引いておくと、デザイン中に意識が緩みにくい構造。小さな工夫ですが、入稿後の作り直しを防げる効果が確認できます。
書き出し圧縮による画質劣化を抑える設定
2つ目の失敗は、JPEG書き出し時の画質劣化。1MBに収めるために圧縮を強くかけすぎると、文字周りや線のエッジにノイズが乗る現象が発生する傾向にあります。
品質スライダーは、まず80%から試すのが安全な初期設定。それでも1MBを超えるなら70%→60%と段階的に下げ、下げるたびに実際の見た目をプレビューで確認する流れとなります。50%を下回ると、文字周りのにじみが明確に見えてくる場面が多い傾向です。
透過が必須のPNGを選ばざるを得ないときは、Canvaで「透過PNG」を書き出した後にTinyPNGで圧縮する、という2段構えで臨むのが現実的な選択肢。それでも1MBに収まらないデザインは、背景の情報量を減らすところまで戻って検討し直す判断となるでしょう。
分割境界に重要な要素を置かないレイアウトの原則
3つ目の失敗は、分割境界をまたいで重要な要素を配置してしまうこと。例えば、Largeの6分割で中央の2タイルにまたがるようにロゴを配置すると、タップ領域が意図しないほうに分割され、「ロゴをタップしたのに違う画面に遷移した」という体験が生まれてしまう現象です。
回避のルールはシンプルで、ロゴ・CTAテキスト・重要アイコンは、必ず1タイル内に収めるという原則。装飾の線やグラデーションの背景は境界をまたいで構いませんが、タップ対象になりうる要素は分割の内側で完結させるのがセオリーと言えます。
LINE公式アカウントチャンネルが公開しているデザイン実演動画でも、境界をまたぐ構成はNGとして明示的に紹介されていた印象。中小企業の発信担当者が社内でデザインを内製する場合、最初に境界線を強調表示したガイドレイヤーを作るだけで、この失敗はほぼ防げる構造となるでしょう。
このあたりの運用改善の積み上げは、SNSロゴのサイズ最適化ガイドで紹介しているような、ブランド要素の統一ルールと組み合わせて設計すると、より効果的に機能する流れです。
よくある質問(FAQ)
リッチメニューのサイズを変更すると既存の設定はどうなりますか
サイズを変更する場合は、新しいサイズで画像を作り直して再アップロードする必要があります。LINE Official Account Managerの管理画面でサイズを切り替えると、分割テンプレートの選択肢が変わり、既存のタップ領域設定もリセットされる仕組み。切り替える前に、現在のタップ領域設定(リンク先URL・テキスト・画像の配置)をメモに控えておくと、再設定の時間を短く抑えられる構造です。
Compactで6分割はできますか
Compact(2500×843px)で選べる分割は最大3分割までです。6分割が必要な場合は、Large(2500×1686px)に切り替えます。導線を増やしたい場合は、Largeに切り替える以外に、タブ切り替え(複数のリッチメニューを時間帯や曜日で切り替える方法)を検討する道もあります。LINE Official Account Managerの管理画面で、2〜3種類のメニューを登録しておき、スケジュール設定で自動切り替えができる構造になっています。
画像の縦横比はなぜ1.45以上と決まっているのですか
LINE公式ドキュメント(LINE Developers)で、リッチメニュー画像の縦横比(幅÷高さ)は1.45以上と規定されています。トーク画面下部に表示される領域の形状に合わせた基準で、1.45を下回る縦長画像はアップロード時にエラーが返ってくる仕組み。Compactは2500÷843で約2.97、Largeは2500÷1686で約1.48と、いずれも規定を満たした比率です。独自サイズを設計するときは、幅÷高さ≧1.45を電卓で検算してから書き出すと差し戻しを防ぎやすい流れとなります。
1MBを超えてしまう場合はどうすればいいですか
JPEGで書き出す・画質を調整する・レイヤーを統合するの3つで、1MB以内に収まるケースが大半。PNGで透過が不要なデザインは、JPEGに切り替えるだけで大幅に軽量化する傾向にあります。それでも超える場合は、TinyPNGやSquooshなどのオンライン圧縮ツールに通してからアップロードする方法も有効。Canvaで作成した場合は、ダウンロード形式を「JPG」に変え、品質スライダーを80%前後に調整するだけで解決する場面が多い状況です。
文字はどのくらいの大きさにすればスマホで読めますか
6分割(1マス833×843px)の場合、本文テキストは80〜100pxを目安にすると、iPhoneの標準表示でも読み取れるサイズとなります。アイコンの隣に添える説明文は60〜70pxでも、短い動詞なら視認可能な範囲。実機で確認してから本番登録するのが確実な進め方と言えるでしょう。文字量が多いボタンは、アイコン+短い動詞(例:相談する・見る・申し込む)に絞ると、視認性と反応率の両方が上がりやすい構造となります。
Compactの3分割とLargeの6分割上段は同じサイズですか
はい、どちらも1タイル833×843pxで同じ寸法。デザイン資産を使い回せる関係にあるため、繁忙期だけCompact3分割からLarge6分割に切り替える運用が設計可能という利点が生まれます。Largeに切り替えた際は、追加の3タイル(下段)のデザインを新規に用意するだけで、上段はCompactで使っていた画像を流用できる構造。更新コストを抑えつつ、情報量を増やしたいときに有効な選択肢と言えるでしょう。
まとめ:サイズ選びは「導線の数」と「更新頻度」で決める
リッチメニューのサイズは、Large(2500×1686px)とCompact(2500×843px)の2種類から選び、導線が3つ以下ならCompact・4つ以上ならLargeという基本軸で決めると迷いが減る構図。画像ファイルはJPEG/PNGの1MB以内、縦横比1.45以上という規定を満たせば、スマホで綺麗に表示される仕様です。
CanvaやFigmaのカスタムサイズでキャンバスを立ち上げ、ガイド線で分割境界を可視化し、JPGで品質80%前後に書き出す、という流れが実務的な最短ルート。文字切れ・圧縮劣化・分割境界ズレの3つの失敗だけ回避すれば、入稿後の作り直しは起こりにくい状態となります。
発信担当者が1人で運用する中小企業ほど、無理のない分割数を選ぶ姿勢が長期の反応率を押し上げる鍵。SNSの画像仕様は毎年のように変わりますが、「導線の数×更新頻度で判断する」という設計原則は、プラットフォームが変わっても使い回せる考え方と言えるでしょう。
ハッシンラボでは、こうした蓄積型発信の実務知を記事として積み上げていきます。X・Instagram・LINE といった各プラットフォームの画像サイズや仕様変更は、Instagramの仕様変更まとめなどの関連記事でもトラッキングしていますので、合わせてご覧ください。